<センバツ>山梨学院、猛打健在 記録ずくめの攻撃力 25年ぶりセンバツ勝利
◇第91回選抜高校野球 ○山梨学院24-5札幌第一●(25日・甲子園) 昨夏の甲子園メンバー5人が残る山梨学院の猛打は健在だった。一回に打者13人で8安打を放ち、一挙10得点。吉田監督は「上出来です」と破顔した。 【山梨学院、初回に2ホーマー飛び出す】 1死後に2番・菅野が放った右越え本塁打が口火となった。4番・相沢が適時二塁打を放つなど打者一巡の猛攻をかけ、締めくくりは2死一、二塁で3番・野村。昨夏の甲子園でも一発を放ち、入学時の体形が似ていたことで吉田監督からプロ野球・ソフトバンクの「デスパイネ」とあだ名をつけられた右スラッガーが、中堅左に3ランを放った。 大量リードしながらも、二回1死一、三塁では9番・小吹がスクイズ成功。四回にも犠打を絡めて得点圏に走者を進め、渡辺の右犠飛などで着実に加点した。吉田監督は「投手陣が不安なので、取れる時に得点を重ねようと思った」と振り返った。八回には野村がこの試合2本目のアーチとなる中越えソロを放ち、大会タイ記録の個人1試合最多本塁打をマークした。 チームは昨夏の甲子園1回戦で高知商に壮絶な乱打戦の末に敗れたものの、14安打で12得点を奪った。その試合で先発メンバーだった菅野や野村が打線を引っ張って24得点を挙げ、毎回のチーム24安打は大会最多タイ記録。山梨学院が記録ずくめの攻撃力で、25年ぶりのセンバツ勝利を手にした。【藤田健志】