TSMC、熊本に第2工場 先端半導体、投資3兆円に
【台北共同】半導体受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は6日、熊本県に先端半導体などを生産する第2工場を建設すると発表した。2024年末までに着工し、27年中の稼働開始を目指す。助成金を巡る日本政府との協議がまとまったとみられ、第1工場と合わせた総投資額は200億ドル(約3兆円)超の見通し。トヨタ自動車も、工場を運営するTSMC子会社「JASM」に2%出資し、供給網強化につなげることを狙う。 第2工場は同県菊陽町の第1工場の近くに立地するとみられる。第1工場は2月24日に開所式を行う予定。半導体の生産拠点として熊本の存在感が高まるとともに、日本政府が推進する半導体の生産基盤強化にも弾みがつきそうだ。 第1工場と合わせ、自動車や産業用などの回路線幅6~40ナノメートル(ナノは10億分の1)相当の半導体を製造する。二つの工場で先端技術を持つ3400人以上の雇用創出が見込めるとしている。TSMCは第2工場の建設で「サプライチェーン(供給網)の効率化」が期待できると強調した。