ECBは9月に利下げしない公算、6月の初回利下げ後-ダンスケ
(ブルームバーグ): 欧州中央銀行(ECB)は6月に初回利下げを実施した後、9月に追加利下げを行うことはないだろうと、ダンスケ銀行が予想した。粘着性のインフレとユーロ圏経済の力強い2024年滑り出しを理由に従来予想から変更した。
ピエト・クリスティアンセン氏率いるアナリストは電子メールで配布したリポートで、ECBは広く予想されているように6月に借り入れコストを引き下げた後、12月に再び引き下げるだろうとの見通しを示した。最近のデータは、ECBが一連の利下げに着手する前に待つことができることを示したと指摘した。
ユーロ圏の1-3月(第1四半期)成長率は、製造業が長期低迷の終わりに近づきサービス業が引き続き好調なことから、予想を上回った。労働市場は堅調を維持し、賃金は年初の予想を上回って上昇しているため、インフレ率が2%に戻るには時間がかかるとの懸念がある。
クリスティアンセン氏は「欧州経済の回復力は注目に値する」とし、6月のECB利下げは「昨年9月の 『保険としての利上げ 』の巻き戻し」であり、ECBは「政策金利軌道について、会合ごとのデータ依存のアプローチ」を繰り返すだろうと指摘した。
昨年秋のECBの最後の利上げは、政策委員会メンバー全員が必要だと考えていたわけではなかった。当局者らは最終的に、利上げを早期に停止するリスクは大き過ぎるとの見解で一致した。
原題:ECB Won’t Cut in September After June Move, Danske Says(抜粋)
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Jana Randow