堺正章、『西遊記』西田敏行さんとの思い出「演技を超えた存在感は僕の中で消えない」
7年前との変化は「体力的に衰えを感じる部分も」
歌手、俳優、司会と多方面で活躍する堺正章が、今年も恒例のプレミア・ライブを本格的ジャズクラブ・ブルーノート東京で開催。公演を控えた4日、報道陣の取材に応じ、ドラマ『西遊記』で共演した故・西田敏行さんとの思い出を振り返った。 【写真】10月に行われた『ドクターX』完成報告会見に出席していた西田敏行さん 堺は前日に2公演を開催し、少し声が枯れてしまったことを謝罪。「声帯の形を変えると出る場所がある」と対策を工夫していることを明かした。 また、7年連続の公演を振り返り、「体力的に衰えを感じる部分もある」と自身の変化について率直にコメント。しかし、今後の公演については「呼ばれたらやりますよ」と意欲を見せた。 今年の活動は「転換の1年でした。テレビというものに50年近くお世話になってきた自分が、テレビという世界で自分の良さを発揮しようとやってきましたけど、今年はそういうものもそんなにたくさんなく、むしろ自分らしさを出すには、本を出したり、自分の表現を違うところでできるようになってきたらすごくいいのかなって。少し自分のために時間を使いたい。つまりはテレビであったり、なにかしているときは向こうの都合で時間を決められていたのが、なんか自分でいろんなものをマネージメントができるような、そんな感じになったので、来年は僕にとっても飛躍の年になるかもしれない」と話した。 『西遊記』で共演した西田さんについて、堺は「『モンキーマジック』を歌うときは、西田さんのお話とかもステージでやらせていただいてるんですけど、すごく寂しい気持ちと、あの人が持っていた明るさ、演技を超えた存在感は僕の中で消えないヒダの一部になっています。先輩とかすてきな方が今までたくさんいらしたわけですよ。そういうことを後輩にちょっとでも伝えていけたら、僕の役目っていうのはそこに今あるのかなと」と続け、先人から受け継いだものを後世につなぐ意志を示した。 同作では、猪八戒役の西田さん、沙悟浄役の岸部シローさん、三蔵法師役の夏目雅子さんがすでに亡くなっている。孫悟空を演じた堺は「猿だけですよ。代表として残っているようなもの」と寂しさをにじませていた。 堺は、16歳でザ・スパイダースに加入し、1965年『フリフリ』でデビュー。71年の解散後、ソロ活動に転向し、同年『さらば恋人』で日本レコード大賞大衆賞を受賞。俳優としては『時間ですよ』『西遊記』『ちゅらさん』など多数のテレビドラマに出演し、司会者としても高い人気を博している。
ENCOUNT編集部