<ここに注目>待望の東海大対決 相模の防御をこじ開けたい甲府 選抜高校野球
◇第2日第3試合 東海大相模vs東海大甲府 東海大相模と東海大甲府の「東海大」対決が実現した。今大会には東海大系列のチームが史上最多の3校出場。夏の甲子園では1983年に東海大一(現東海大静岡翔洋)―東海大二(現東海大熊本星翔)の対決があるが、センバツでは初めてのことだ。 【写真】センバツ応援ポスターに小泉のんさん 2020年秋の関東大会準々決勝の再戦でもある。昨秋は甲府が相模に2―1でサヨナラ勝ち。昨秋は敗れた相模だが、好投したエース左腕・石田隼都(3年)を中心に守りからリズムを作り攻撃につなげたいところ。対する甲府も緩急が武器の主戦・若山恵斗(同)が安定している。チームトップの13打点を挙げた猪ノ口絢太(2年)の長打力を生かし、相模の防御をこじ開けたい。 監督同士にも深いつながりがある。ともに相模のOBで、甲府の村中秀人監督は相模の前監督。当時、村中監督をコーチとして支えていたのが相模の門馬敬治監督だ。門馬監督は「昨秋の敗戦で改めて野球の厳しさを教えてもらった。弱さを克服し、生まれ変わったチームで挑みたい」と気合十分。手の内を知り尽くした相手同士とあって、緊張感のある戦いになりそうだ。【岸本悠】
東海大相模エース石田 183センチを生かした最速142キロ
2020年秋の関東大会は8強止まりも、小技も絡めた攻撃や投手力の高さから、関東・東京(6枠)の6番目で選出された。 毎年チームの色が違うのが特徴だが、今年はエース・石田隼都(3年)を中心とした守りの堅さが持ち味だ。石田は20年秋の公式戦9戦中7戦に先発し、防御率1.29と安定。183センチの長身から投げ下ろす最速142キロの直球と縦のスライダーが武器だ。 投球テンポの速さも魅力だ。昨夏の甲子園交流試合で先発した大阪桐蔭戦では、相手打者に考える間を与えず、主導権を握り続けて7回2失点。試合には敗れたが好投した。 攻撃面では機動力が光る。関東大会1回戦の石橋(栃木)戦では0―0の六回に主将・大塚瑠晏(るあん)(3年)から3者連続でバント安打を成功させ、活路を開いた。これを機に打線がつながり七回コールド勝ち。門馬敬治監督は「通常の策」と語るが、相手にとっては脅威だろう。【岸本悠】