気づかず人に……“歩く肺炎”マイコプラズマ肺炎 患者報告数は去年の24倍、過去最多級 受診の目安は?【#みんなのギモン】
日テレNEWS NNN
気づかずに出歩いて人にうつしやすく、“歩く肺炎”とも呼ばれる感染症「マイコプラズマ肺炎」。患者が急増し、報告数は去年の同時期の24倍に達します。せきが長引き、どんどんひどくなるケースもあります。受診の目安や対策について、医師に聞きました。 【図解】手足口病「警報レベル」……前倒しで流行ナゼ? “感染症ドミノ”に要注意 医師「免疫回復に3~4週間」【#みんなのギモン】 そこで今回の#みんなのギモンでは、「マイコプラズマ肺炎 急増中?」をテーマに、次の2つのポイントを中心に解説します。 ●“歩く肺炎” 気づかず人に? ●受診の目安は? 対策はコロナの経験を
■乾いたせきが…症状と潜伏期間は?
山崎誠アナウンサー 「現場の医師は『残念ながら今年は当たり年のようだ』という表現もしています。なぜなのでしょうか?」 「『寒川こどもとアレルギーのクリニック』の三宅隆太院長によると、マイコプラズマ肺炎とは、細菌に感染することで起きる呼吸器感染症のことです。発熱やけん怠感、頭痛などから始まり、数日して乾いたせきが出始めます」 「特に、せきはひどいと数週間続くこともあるようです。症状が重いと肺炎も引き起こしますが、多くはかぜ程度の症状で済んでしまうため、マイコプラズマ肺炎とは気づかずに出歩けてしまいます。それで人にうつしてしまうため、“歩く肺炎”とも言われています」 「厚生労働省によると、患者として報告されるうち、約80%は14歳以下の子どもですが、成人の患者もいるということです」 「感染経路は飛まつ感染や接触感染で、潜伏期間が比較的長く2~3週間とされています」 鈴江奈々アナウンサー 「潜伏期間が長いのが特徴なのかなと思いますが、乾いたせきというのも1つサインではありますよね」
■過去最多の2016年とほぼ同水準に
河出奈都美アナウンサー 「中学生の時にかかった記憶があります。せきも、普通の風邪とは違うつらさがありましたね。せきをしきる前に次のせきが来るような、呼吸がしづらいほどつらかった記憶が強く残っています」 山崎アナウンサー 「ゴホゴホ、というようなレベルではないということですよね。患者の急増はどれほどなのか、1医療機関あたりの患者の報告数をグラフで見てみます。全国平均では(この30週で)増加しています。最新のデータ(7月29日~8月4日)では0.95人です」 「数字だけ見るとあまり多く感じないかもしれませんが、1医療機関あたりほぼ1つ報告があるということですし、去年の同じ時期と比べると約24倍に増えています。報告数が過去最多だった2016年と、ほぼ同じような水準になっています」