突然のがん告知→サードオピニオンを経て出た診断結果は「末期のすい臓がん」… がんになった夫との暮らしを、嘘や過ぎた誇張なしでリアルに描く【作者に聞く】
夫の顔が黄色い!?10日ほど経ち、どんどん黄色くなっていく肌。これは「黄疸反応」では?と病院を受診した。初診で「胃炎」といわれたが、黄疸は酷くなる一方。セカンドオピニオン、サードオピニオンを経て出た診断結果は「末期のすい臓がん」だった。「だめんず・うぉ~か~」の著者、漫画家・倉田真由美さん(@kuratamagohan) が描く「夫のすい臓がんが判明するまで:すい臓がんになった夫との暮らし」を紹介したい。 【漫画】本編を読む ■すい臓がんになった夫との暮らしを、嘘や過ぎた誇張なしでリアルに描く 本作を描く上で「現実を損ねない」「嘘や過ぎた誇張はしない」ということを心がけていたという倉田真由美さん。夫である叶井俊太郎さん(享年56歳)にすい臓がんが発覚したのは2022年のことだった。一度総合病院で胃炎と診断を受けたものの、「黄色さが増すばかりで治らなかったのとネットで調べて黄疸に違いないと強く疑っていた」という倉田さんの強い勧めからサードオピニオンを受診、がんが発覚したのである。 「悪ければ半年、もって1年」 夫の余命宣告を受けた倉田さんは「日常が変わってしまうのが怖い」と、しばらくは周囲に病気を打ち明けずにいたのだという。そして余命宣告から1年半が経過したころにようやく、「すい臓がんの告知を受けた夫。いわれた余命を超えて生きる夫との暮らし」というタイトルで漫画投稿を始めることとなる。 読者から「重いテーマだけど重すぎず軽すぎないバランスで、非常に読みやすい」などのコメントが届いた本作について、倉田さんは「重すぎないのは、夫のキャラクターのおかげです」と教えてくれた。余命宣告を受けても標準治療を受けず仕事に没頭していたという叶井さん。倉田さんは「夫があまり変わらないでいてくれたので、つらくとも幸せに過ごせました。夫がいた時間は、闘病中も含め、私にとって人生の宝です」と闘病生活の中での大切な時間を振り返ってくれた。 「もう少し元気になったら、また続きを描いていきたいと思います。夫の生き方、人生の選択の仕方が誰かの参考になったりしたらうれしいです」と、続編の意向も話してくれた倉田さん。余命宣告を受けた当人と家族のリアルを描いた本作、気になる方はぜひ漫画の本編を読んでほしい。 取材協力:倉田真由美(@kuratamagohan)