キャタピラー、利益が予想に届かず-通年売上高見通しを引き下げ
(ブルームバーグ): 鉱業・建設機械大手の米キャタピラーが30日発表した7-9月(第3四半期)決算は、利益が市場予想に届かなかった。また世界的に建設活動が減速しているとして、通年の売上高見通しを引き下げた。
調整後の1株利益は5.17ドル。市場予想は5.34ドルだった。
通年の売上高は従来予想を「やや下回る」と述べ、10-12月(第4四半期)の売上高が前年割れとなる可能性を示唆した。
これを受けて株価は一時5.2%安まで売られ、1日としては4月下旬以来の大幅な下落率となった。その後は0.4%安まで下げを縮小している。
景気敏感銘柄であるキャタピラーが慎重な見通しを示す背景には、米大統領選を控えた不透明感や中国の成長懸念がくすぶっていることがある。
ジェームズ・アンプレビー最高経営責任者(CEO)は決算後の電話会見で、中国の需要は引き続き比較的低水準にとどまるとの見通しを示した。
建設機械の売上高は前年同期比で9%減少。地域別では北米と欧州・中東・アフリカ(EMEA)がとりわけ弱く、それぞれ約11%、15%の減収となった。アジア・太平洋は12%減だった。
鉱山機械の売上高は約10%減った。一方、エネルギー・輸送部門の売上高は5%伸び、明るい材料を提供した。
原題:Caterpillar Slides as Machinery Maker Curbs Full-Year Outlook(抜粋)
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Joe Deaux