獲得を後悔? 欧州、今季のワースト補強ランキング1~10位。期待ハズレに終わった実力者たち
4位:レナト・サンチェス(ポルトガル代表) 生年月日:1997年8月18日 所属クラブ:ローマ(イタリア) 移籍金:パリ・サンジェルマンからのローン 今季リーグ戦成績:7試合1ゴール0アシスト ポルトガル代表の優勝で幕を閉じたユーロ2016(欧州選手権)。その中で当時18歳だったレナト・サンチェスが世界に与えた衝撃は凄まじかった。決勝トーナメントからは全試合で先発出場し、大会最優秀若手選手賞を受賞。2016年のヨーロッパで最も活躍した若手選手に贈られるゴールデンボーイ賞にも輝いていた。 あれから8年、かつて神童と称された男は完全にくすぶっている。今季はパリ・サンジェルマンからのローン移籍でローマに所属しているのだが、離脱と復帰を繰り返しており、セリエAでは7試合しか出番を得ていない。出場時間は141分しかなく、先発出場はエンポリとの第4節のみ。ターンオーバー要員としても計算できず、シーズンを通して戦力となることができなかった。 『transfermarkt』によると、今季だけでサンチェスは7度も怪我や病気で離脱している。これでは戦力として計算できるはずもない。いざピッチに立ったかと思えば、不用意なファウルを犯すだけでチームのプラスにはならない。給与も高く、ローマからすれば完全移籍で買わなかったことだけが唯一の救いだ。
3位:アンドレ・シウバ(ポルトガル代表) 生年月日:1995年11月6日 所属クラブ:レアル・ソシエダ(スペイン) 移籍金:ライプツィヒからのローン 今季リーグ戦成績:19試合3ゴール0アシスト 昨季レアル・ソシエダはラ・リーガで4位に入り、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場権を獲得していた。しかし、その原動力となったチーム得点王のアレクサンダー・セルロートを保有元のライプツィヒから買い取らず、アンドレ・シウバをローン移籍で獲得してその穴を埋めようとした。 このポルトガル代表FWは大怪我から復帰したウマル・サディクとともに得点源として期待されていたが、結果は両者ともに3ゴール止まりとまさかの大不振。サディクと比較をすると、アンドレ・シウバの方が周りとの共有力があったが、2度の怪我で開幕から出遅れたのが痛恨だった。初ゴールは3月に行われたセビージャとの第27節と大きく期待を裏切っている。 アンドレ・シウバはキャリアを通して“大当たり“か“大外れ”の二択なところがあり、それぞれを紐解くと彼がハマる形とハマらない形がハッキリと別れる。このポルトガル代表FWに必要なのは、近い距離感でのサポートであり、ポルトガル代表ではクリスティアーノ・ロナウドの相棒、フランクフルトではアンドレ・シウバを頂点として2人のシャドー、ライプツィヒでは近くにクリストファー・エンクンクがいた。 一方でレアル・ソシエダのような[4-3-3]の中央でワントップのような形で起用すると孤立する傾向にあり、なかなか得点量産とはいかない。ちなみに、買い取りを見送ったセルロートはビジャレアルへと完全移籍し、ラ・リーガで2位となる23ゴールを記録。ライプツィヒからの移籍金は1000万ユーロ(約14億円)であり、今振り返るとバーゲン価格だった。