獲得を後悔? 欧州、今季のワースト補強ランキング1~10位。期待ハズレに終わった実力者たち
9位:マフムド・ダフード(シリア代表) 生年月日:1996年1月1日 所属クラブ:ブライトン(イングランド) ※後半戦はシュツットガルトにローン 移籍金:フリー 今季リーグ戦成績:9試合0ゴール1アシスト 昨夏にブライトンはアレクシス・マクアリスターをリバプールへ、モイセス・カイセドをチェルシーへと売却した。2人の中盤のキーマンを失った中で白羽の矢が立ったのが、ドルトムントを契約満了で退団していたマフムド・ダフードだった。 今季のブライトンはクラブ史上初めての欧州コンペディション参戦ということもあり、欧州の舞台で経験豊富な選手を求めていた。そのプロフィールにダフードは合致していたため、新たな中盤の核として期待されていたが、半年で放出となったことからもわかるようにチームにフィットしなかった。 細かいミスが多く、中盤でのロストの多さからショートカウンターの餌食になるケースが多発。三笘薫らウイングらになかなか良いボールを供給できなかった上に守備の強度も足りず、簡単にドリブルで抜かれるシーンも散見された。極めつけはシェフィールド・ユナイテッドとの第12節での退場で、この試合以降で起用されたのは2試合しかなかった。 露骨にロベルト・デ・ゼルビ監督の中での序列を下げると、移籍市場最終日にシュツットガルトに買い取りオプション付きのローン移籍で放出となった。ただ、新天地でも主力に定着することができず、今夏のブライトンへの復帰が決定的となっている。シーガールズ(ブライトンの愛称)も新監督が決まっていないことから人事によっては再び戦力として計算されるかもしれないが、その可能性は限りなく低いだろう。
8位:オリオール・ロメウ(スペイン) 生年月日:1991年9月24日 所属クラブ:バルセロナ(スペイン) 移籍金:340万ユーロ(約4.8億円) 今季リーグ戦成績:28試合0ゴール1アシスト 昨季限りで退団したセルヒオ・ブスケツの穴を埋める存在として獲得されたのが、12年ぶりのバルセロナ復帰となるオリオール・ロメウだった。サウサンプトンに所属していた2020/21シーズンにはカンテラ時代の恩師でもあるジョゼップ・グアルディオラに「プレミアリーグ最高のMFの1人だ」と言わしめ、昨季のジローナでの存在感を踏まえると、彼の帰還に期待していたサポーターも多かったのではないだろうか。 開幕からリーグ戦では7試合連続でスタメン起用され、フレンキー・デ・ヨングとのダブルボランチは機能していたが、彼が離脱してからは一気にパフォーマンスレベルがダウンした。中盤でのアジリティ不足も否めず、簡単に相手選手にドリブルで振り切られる場面が多発し、相手のマークを外してしまうこともしばしば。レアル・マドリードとの第11節では試合終了間際にジュード・ベリンガムをフリーにしてしまい失点を許した。 徐々にボロが出始めると序列を下げ、年明け以降のリーグ戦では2試合しか先発の機会が訪れず。シャビ監督はこのスペイン人MFの代わりに本職CBのアンドレアス・クリステンセンをアンカー起用しており、信頼していないことは明らかだった。 バルセロナは来季からハンジ・フリックが新監督に就任するが、ロメウが主力選手に定着する可能性は低く、1年でのジローナへの出戻りも噂されている。9月に33歳となるベテランMFは来季どのチームのユニフォームを着てプレーするのだろうか。