手足口病「警報レベル」……前倒しで流行ナゼ? “感染症ドミノ”に要注意 医師「免疫回復に3~4週間」【#みんなのギモン】
■30代男性、インフルから回復後に…
近野解説委員 「さらに心配なのが、治ったと思っても別の感染症に感染するという患者が増えているといいます」 「実際に、いとう王子神谷内科外科クリニックを受診した人の様子を見てみます。4日、発熱などを訴えて30代の男性が受診に来ました。10日ほど前にインフルエンザにかかり、回復したところだったそうです。伊藤院長はこう診断していました」 伊藤院長 「いったん回復したものの、病み上がりに次のヘルパンギーナに感染し、免疫力・抵抗力が落ちていて、今はヘルパンギーナののどの痛みと細菌による気管支肺炎が併発している状態だと思います。普通に風邪をひいたのとだいぶ違う重症感があるんだと思います」 近野解説委員 「続けて別の感染症の症状が出てきたということで、まさに“感染症ドミノ”だったわけですが、このクリニックには毎日1人か2人ほどは“感染症ドミノ”ではないか、という患者さんがいらっしゃるそうです」 「今年は溶連菌もとても多くて、溶連菌とヘルパンギーナなど、他のウイルスに入れ替わり立ち替わり、長いと1~2か月何度も感染するというようなことが起こりやすくなっているそうです」
■病み上がりに無理をするのは禁物
森アナウンサー 「1つの感染症にかかっただけでも大変なのに、治ったと思ったらまた違う症状が出てという繰り返しで、気もめいっちゃうと思います。どうして1つかかって、ドミノのようにすぐ次のものにかかってしまう人がいるんですか?」 近野解説委員 「いろんな要因が考えられるようですが、伊藤院長によると、症状が改善した後すぐにハードな生活に戻る方が多いということも考えられます」 「どうしても仕事を休んだ後に『挽回しないといけない』と、病み上がりでもたまっていた仕事を片付けるために残業や時間外労働といった無理をしてしまう方も多い。特に今は人手不足でもあります。家事や育児も途切れないので、頑張るしかない」 「熱が下がっていても本当の意味での回復、免疫が回復するのには3~4週間かかる。これを忘れないでください、と伊藤院長は話しています」 山崎アナウンサー 「1か月弱ということですよね?」 森アナウンサー 「そんなに休めない…。本当はそれくらいかけてゆっくりしないといけないということですね」 近野解説委員 「この時期に寝不足や、お子さんなら部活動や習い事などでハードな生活にすぐ戻ってしまうと、体は弱っているので他の感染症にかかることも多い。病み上がりの3週間は徐々に回復することに専念し、元の生活にゆっくり戻してほしいと伊藤院長は言います」 刈川キャスター 「回復にこれだけ時間がかかると自分で分かっていると、つい頑張りすぎてしまう人も、セーブしたり自分の体をいたわりやすくなったりするかもしれませんね。ただ、まずかからないようにするためには、今何ができるんでしょうか?」