コレ、ぜ~んぶネットトゥーノエンジンなの? マセラティ グレカーレ編
V6 3リッター ツインターボエンジンとしてマセラティのトップグレードに搭載されるエンジンが、ネットゥーノ。3種類のネットゥーノに試乗する機会を得たので、それぞれのキャラの違いをご報告。今回はSUVのグレカーレ トロフェオ編です。
オヤジさんの日常のアシは、SUVかスポーツカー? それともセダン?
グラントゥーリズモ、MC20に続く3台目はSUVのグレカーレ。「これはスポーツカーが有利なんじゃないの?」と思いがちですが、本日は勝ち負けではございません。あくまでも、3リッター V6ツインターボのネットゥーノエンジンの乗り比べでございます。だから、グレカーレの重量が2トンオーバーだって関係ないのです。
ネットゥーノの味付け、方向性をいかにクルマに合わせて、マセラティらしいところへ導いているかが問題であり、人生と同様に一概に勝ち負けでは語れないのですよ。しかもジャンルはSUV。いまこの手のクルマをメインのアシとして利用されているお方も多いのではないかと思うので、比較対象となるのはソコなんですね。 つーか、あまり真面目に語ったところでしょうがないので、Web LEONらしく行きましょう。まず、最初に結論から申し上げますと、グレカーレはモテます。誰にって? そりゃ万人に、ですよ。
SUVであろうが、スポーティであることがマセラティらしさ
グレカーレバージョンとなる、ネットゥーノは530PS。SUVとしては十分なスペックではあるものの、本日のラインナップの中ではもっとも低いものとなっています。しかし、そこは数字のマジック。運転してみると、想像以上にスポーティでおもしろいのですね。これは親しみやすく、運転もしやすいクルマというキャラクターのせいかもしれませんが、その裏に秘めた男らしさに触れてしまった瞬間、みたいな。 SUVがライフスタイルの主役を担うクルマとなった理由のひとつに、エンジンの進化が挙げられると思うんですよね。それがついに、ネットゥーノまで到達した。SUVのスポーツカー化は、いつの間にか当たり前のこととなっていて、いまやスポーティじゃないと売れないんじゃないだろうか、と心配したくなるほど。その点、グレカーレは見事に成功していました。これはエンジンだけのお話ではありませんが、サスペンションやブレーキにおいてもグレカーレ流のスポーティさ、マセラティらしさが追求されていて、コーナーを曲がるだけでも満足感を得られてしまうというか。 それくらい豊かな気持ちをドライバーに与えてくれる仕上がりっぷりなのです。でもって、助手席には安心感しかないのですから、もはや天下泰平、車内平和に関しては申し分のない感じにまとまっています。