巨人入りで決着も「複雑…楽天はもっと大事にできなかったのかな」田中将大のルーキー時代の二軍監督が語る「パワハラ報道への違和感」「復活への道筋」
「積極補強」巨人の最大の収穫
その意味で、巨人の今オフの補強の最大の収穫はライデル・マルティネスの獲得だったと言える。投手陣は、後ろが盤石となることで先発も幅広いやりくりが可能になる。巨人の投手陣に生まれる“余裕”は、登板間隔や起用法に配慮が必要な田中将大にとっても大きなメリットとなりそうだ。 「今年は大勢につなぐところまで苦労した面もあったけれど、マルティネスを獲ったことでそれが半分以上減るわけですから。新外国人やFAで加入した甲斐(拓也)も加わって、優勝しても補強の手を緩めなかった。巨人は来年も強いと思いますよ」 そもそも、各球団が新シーズンに向けて描く構想は、どの時点から始まり、どのように進んでいくものなのか。後編は元編成トップの視点から、上沢直之投手のソフトバンク入りなど、今オフ波紋を呼んだ選手獲得にまつわる問題点について聞いた。 〈つづき→球界を揺るがす移籍問題編〉 松井 優典 (まつい まさのり)1950年6月26日、和歌山生まれ。星林高から1969年にドラフト3位で南海入団。捕手から内野手に転向し、1975年にヤクルトへ移籍。1979年シーズン限りで現役引退し、野村克也監督のもとで二軍監督、チーフコーチなどを務めた。99年には野村監督とともに阪神へ移りヘッドコーチなどを務めた後、編成担当を任された。2005年に楽天入りし、初代二軍監督に。その後はヤクルトで二軍育成コーチや編成部長を歴任した。現在は野球解説者。
(「プロ野球PRESS」佐藤春佳 = 文)
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