定年後の生きがい作りとしても注目される「有償農業ボランティア」とは?
定年後のシニアのセカンドライフとして、有償農業ボランティアが注目されています。 有償農業ボランティア活動を通して、現役世代のときとは違った社会貢献や生きがいを感じられる可能性もあるでしょう。 今回は、有償農業ボランティアの内容や得られるメリットについて解説します。 ▼65歳から70歳まで「月8万円」をアルバイトで稼ぐと、年金はどれだけ増える?
有償ボランティアとは?
有償ボランティアとは、ボランティア活動を行い、実費や交通費などの金銭を得る行為のことです。 アルバイトとの違いは、労働として働いているか働いていないかの違いがあります。 アルバイトの場合は、労働をした対価として給料という形でお金を受け取ります。一方で、社会貢献の意識のもとで自発的に働き、経費や謝礼といった形でお金を受け取るものが有償ボランティアです。 本来、ボランティア=無償というイメージが強いかもしれませんが、有償となった背景の1つには利用者側の心理的な負担を軽減する目的があります。 「無償でここまでやってもらって申し訳ない」「無償だと仕事を頼みづらい」などと感じている利用者にとって、有償にすることで対等の関係となり利用しやすくなります。 さらに、支援者側も無償ではなく有償であれば、ボランティア活動に対しての責任感も強くなる可能性もあるでしょう。
有償農業ボランティアとは?
有償農業ボランティアとは、援農ボランティアとも呼ばれ、決められた謝礼を受け取り、人手不足や後継者不足に悩む農家の方を支援するプロジェクトのことです。 初心者の方でも参加できるケースが多く、作業内容は支援する農家により異なりますが、野菜の収穫や堆肥散布、除草作業などさまざまです。 支払われる対価も農家により異なるため、一概にはいえませんが、時給制で謝礼金として支払われたり、地域で使えるクーポン券がもらえたりします。例えば、愛媛県の愛南町では、1日7.5時間活動した場合、5000円分のクーポン券が受け取れます。 有償農業ボランティアは登録制のため、市町村役場に必要書類を提出してボランティアの申し込みを行わなければいけません。 登録後は、役所側が支援者と農家をマッチングさせ、顔合わせや初回の活動日などを取り決め、お互いが合意したらボランティア活動を開始できます。 お住まいの自治体が有償農業ボランティア(援農ボランティア)を行っているかどうかは、自治体のホームページなどから確認しましょう。