「ニットといえばベージュ」だったフェミニン派エディター三尋木奈保さん。50代を迎え、今年「グレー」を選んだ理由とは?
年齢を重ね、ますます生き生きと活躍を続ける大人の女性たちーー。 彼女たちに共通しているのは経験値から築き上げられた、しなやかなマイスタイル。そのマチュアーなコーディネートを紐解いてみると、そこには熟慮を重ねて生まれたセオリーや、豊かな知恵が散りばめられています。 【写真】三尋木さんのグレーニットコーデ、全身コーデはこちら 「大人のおしゃれを体現する人」として、おしゃれプロたちからも一目置かれている、50代の3人のエディター&ライターたちに登場してもらいました。三者三様のリアルなスタイリングから、そのファッションセオリーを紡ぎます。 今回のテーマは、ニットスタイル。これからの3ヵ月、相棒のように毎日をともにするのに、「ほっこりする」とか「地味になる」とか、なんとなく難しさのもあるアイテムを、彼女たちはどのように選び、どのように自分の着こなしに引き寄せているのか、語ってもらいました。 トップバッターはエディターの三尋木奈保さん。年齢に相応しいエレガンスを基軸に、甘さと辛さをトッピングしながらマイスタイルを構築する三尋木さんは、幅広い年齢層の女性誌を手がけ、様々なブランドともコラボレーションを行うなど多方面で活躍中。そんな三尋木さんの、この冬のニットスタイルとは?
今年の気分は、「グレー」辛口なムードで印象を更新
「ニットといえば、ベージュが大好きだったのですが、そのまろやかさがちょっと”ほっこり見える”と感じることも多くなってきて。 ずっと、フェミニンでどこかコンサバな着こなしが好きだったのですが、これまでとは異なる方向にも目を向けたいなと、今年選んだニットは“グレー”。グレーの方が辛口でシック。どこかメンズライクな雰囲気が、まさに今年の気分でした。 メンズっぽい服を着た時にふんわりと匂い立つ女らしさ。かっこいいのに、わずかに香るほのかな甘さ……。まろやかさを少し閉じ込めるくらいのほうが、最近はいいバランスに落ち着く気がしているんです。 コーディネートのポイントは、グレー×グレー。ニットと一緒に購入したパンツも、黒に近い深いチャコールグレーです。ワイドシルエットで、少しカービーなデザインが今どきのスピード感をもたらしてくれます。小物は黒で統一して、キュッと引き締めて」