アキ・カウリスマキ傑作選で「希望のかなた」「過去のない男」「浮き雲」など6本上映
「キノ・ライカ 小さな町の映画館」の公開を記念し、監督のヴェリコ・ヴィダクが作品をセレクトした特集上映「アキ・カウリスマキ傑作選」の開催が決定。1月4日から16日にかけて、東京・ユーロスペースにて行われる。 【画像】ジャン=ピエール・レオが殺し屋に狙われる「コントラクト・キラー」場面写真 「枯れ葉」で知られるフィンランドの映画監督アキ・カウリスマキが、共同経営者の作家ミカ・ラッティらと2021年にオープンした映画館キノ・ライカ。ドキュメンタリー映画「キノ・ライカ 小さな町の映画館」では、カウリスマキと仲間たちがフィンランドの小さな町カルッキラで映画館を作るために奔走する様子が映し出される。ヴィダクは、カルッキラに約1年間滞在し撮影に臨んだ。 特集のラインナップには、職を失った男が南を目指すロードムービー「真夜中の虹」、孤独な少女が自身を裏切った男に復讐する「マッチ工場の少女」、ジャン=ピエール・レオ主演で自分で自分の殺しを依頼した青年の行く末を描く「コントラクト・キラー」、失業をめぐるひと組の中年夫婦の物語「浮き雲」、暴漢に襲われ記憶をなくした男を描いた「過去のない男」、シリアから逃れてきた難民の青年を軸にした「希望のかなた」の6本が並んだ。 ヴィダクがそれぞれの作品を選んだ理由を語るコメントも到着。「マッチ工場の少女」については「シンプルだけど力強い、復讐と孤立の物語に魅了されています」、「浮き雲」については「失業の憂き目にあいながらも尊厳を守ろうとする人々の感動的な物語が、私の心に深く響きました」と語っている。そのほかのコメントも下部に記載した。 あわせて、ユーロスペースの公式XおよびInstagramでのプレゼントキャンペーンの実施も明らかに。カウリスマキのサイン入りニッティングBOXなどキノ・ライカのオリジナルグッズが用意された。公式SNSをフォローのうえ、Xでは該当ポストに「キノ・ライカ 小さな町の映画館」の感想をそえて引用リポスト、Instagramではハッシュタグ「#キノ・ライカ小さな町の映画館」を付けて映画の感想を投稿すれば、応募可能だ。期間は12月27日から2月28日まで。当選者には3月上旬にDMが送られる。 「キノ・ライカ 小さな町の映画館」はユーロスペースほか全国で順次公開中。「アキ・カウリスマキ傑作選」の上映スケジュールは劇場の公式サイトで後日発表される。 ■ 特集上映「アキ・カウリスマキ傑作選」 2025年1月4日(土)~16日(木)東京都 ユーロスペース □ 上映作品 ・真夜中の虹 ・マッチ工場の少女 ・コントラクト・キラー ・浮き雲 ・過去のない男 ・希望のかなた 料金:一般 税込1500円 / 大学・専門学校生・会員・シニア 税込1200円 / 高校生 税込800円(オンラインは税込900円) / 中学生以下 税込500円(オンラインは税込600円) / 「キノ・ライカ 小さな町の映画」の半券提示 税込1200円 ■ ヴェリコ・ヴィダク コメント 「真夜中の虹」 「真夜中の虹」を選んだのは、市井の人の社会に対する闘いを、現実の厳しさを映し出すミニマルなスタイルで描いているからです。 「マッチ工場の少女」 「マッチ工場の少女」のシンプルだけど力強い、復讐と孤立の物語に魅了されています。 「コントラクト・キラー」 「コントラクト・キラー」はダークなユーモアと実存的なテーマが融合した唯一無二の作品です。 「浮き雲」 失業の憂き目にあいながらも尊厳を守ろうとする人々の感動的な物語が、私の心に深く響きました。 「過去のない男」 厳しい世界のなかで自己を模索し、新しいスタートを切ろうとする男の姿に感動しました。 「希望のかなた」 移民というタイムリーなテーマを、彼らに寄り添って描いたカウリスマキの姿勢から「希望のかなた」を選びました。 ©︎43eparalleleproductions