ミラノ五輪で再燃する女子フィギュア「4回転の呪縛」…坂本花織もビックリなロシア勢の戦線復帰
「えー! このタイミングで⁉」 こう言って目を見開いたのは、22日に全日本フィギュア選手権で4連覇を達成した坂本花織(24)。国際スケート連盟が先日、ウクライナ侵攻で国際オリンピック委員会から制裁を受けているロシア、ベラルーシの選手を巡り、「中立選手」として2026年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪の予選参加を認めると発表したことに関してだ。 【写真】「母親なのに!」 安藤美姫“透けTバック”の波紋 驚くのも無理はない。ロシアは22年北京五輪で金メダルを獲得したワリエワがドーピング違反でメダルを剥奪されるなど、ドーピング問題も完全に解決していないからだ。 出場できるのはシングル、ペア、アイスダンスともに男女1人(1組)ずつと限定的ではあるものの、当のロシアは着々と4回転ジャンパーを育成中。ミラノではロシア勢が表彰台の頂点に立つ可能性は十分にある。 女子の金メダル候補といわれているのがアカチエワ(17)だ。11歳で4回転トーループを決めた天才で、「鉄の女」ことエテリ・トゥトベリーゼコーチの指導を受けている。 ペトロシャン(17)も逸材だ。先日行われたロシア選手権のフリーで、3回転半(トリプルアクセル)と2度の4回転トーループに成功。大会連覇を果たしている。 22年北京五輪はROC(ロシア五輪委員会)として出場したシェルバコワが金メダル、トルソワが銀メダルを獲得。坂本は銅メダルだった。北京五輪後はロシア勢不在の中、表現力や完成度の高さで世界選手権3連覇を達成したものの、ジャンプを得意とするロシア勢がいたら、女王として君臨できたかどうか……。 その坂本はロシア勢復活を「めっちゃワクワクします」と歓迎した一方、GPファイナル銀メダルの千葉百音(19)は、「本当に4回転をポンポン跳ぶ選手がたくさん出てくると思う。今の自分に足りないのは、ジャンプ力だとか4回転の大技。やっぱり入れていかないといけないなっていうのは強く感じました」と、危機感を募らせている。ロシア勢の復帰決定を契機に、4回転やトリプルアクセルの習熟に取りつかれる日本勢が増えるかもしれない。 ◇ ◇ ◇ ところで、フィギュアと言えば荒川静香や高橋大輔らが「推し活サイト」の運営を始めたことが話題を呼んでいる。元選手らが「自力で稼がざるを得ない裏事情」とはいったいなにか。フィギュア界を取り巻く現状とは。 ●関連記事【もっと読む】…では、それらについて詳しく報じている。