【更新】新米4.5トン盗難、農家「1年間、ただ働きしたよう」 30キロの袋が150袋、135万円相当 兵庫
12日午後、兵庫県加西市内の農業男性(77)が「倉庫に保管していた新米4・5トンを盗まれた」と加西署に届け出た。窃盗事件として捜査している。 【写真】新米150袋が盗まれた農業用コンテナ 同署によると、盗まれたとみられるのは男性が今秋収穫したうるち米。出荷用に玄米の状態で30キロずつ袋に詰め、約240袋を自宅に隣接する倉庫に保管していた。 男性が12日午後0時50分ごろ倉庫を訪れると、扉や鍵が壊され、150袋(約135万円相当)がなくなっていたという。 ◆ 「1年間、ただ働きしたようなもんや」。被害に遭った男性は、そう言って肩を落とした。 男性は農作業が終わる夕方に倉庫や農機具の施錠を確認する習慣があり、11日夕に確認した際には倉庫の南京錠に異常は見当たらなかったという。 だが12日、知り合いにコメを販売するために倉庫を開けようとすると、合鍵を差し込む前に南京錠が開いた。違和感を感じつつ倉庫内を見ると、庫内いっぱいに積まれていた袋が減っていたという。 男性は例年、JAにコメを出荷しているが、高値相場を受けて自家販売に切り替えた。盗まれたコメはヒノヒカリで、加古川市の弁当店への販売が決まっていたという。 「今年はコメの価格が上がっているからだろう。盗まれたコメが戻ってくる可能性は低いが、来年以降は防犯に気を付けたい」とため息をついた。