初心者の個人投資家こそ「高配当株」狙うべき理由 「高配当×高成長」で“2度おいしい”投資のコツ
また、投資の現場で個人投資家が最も悩むポイントとして、高値と安値の見極めがあります。どんなに優良な銘柄でも、売買ポイントを間違えて高値掴みすると、大損してしまいます。 人はつい、話題になっている勢いのある銘柄に飛びつきたくなります。しかし、たいていは皆が優良株と知った時が天井(=株価の最高値)です。それ以上、上昇することなく高値掴みを誘発します。 逆に優良企業でも株価が暴落しているような時こそ投資のチャンスなのですが、そんな時に限って心理的な抵抗から敬遠しがちです。
■高配当株は暴落時にこそ魅力的に見える しかし、高配当株の場合は、株価が暴落している時こそ喜んで買えるようになります。なぜなら高配当株は株価が低くなるほど配当利回りが上がるからです。 投資資金に対して、どのくらいの配当をもらえるかを表す指標を配当利回りと言います。たとえば、株価が1万円で配当金が200円の銘柄があれば、配当利回りは200円÷1万円=2%になります。 ところが株価が下落して、5000円になった場合、配当利回りは200円÷5000円=4%に引き上がります。同じ銘柄の配当でも、株価が下がれば下がるほど、リターンが上がるのでお得になります。
私は高配当株を狙うときに配当利回り4%~5%をできる限り基準にしていますので、株価が上がってしまって利回りが高くない銘柄は、手を出したくなくなります。 これが高値掴みの防止になり、逆に配当利回りが高い暴落期にだけ株を買うインセンティブになるのです。 とはいえ、単に高配当株だけを狙う投資スタイルには弱点があります。 高配当であるとは、長年業績が安定している証ですが、言い換えれば、会社として成熟しており、成長性が低いとも言えます。
実際、高配当株で人気のNTTや電力会社、JT(日本たばこ産業)などは、毎年業績も配当金も安定していますが、爆発的には成長していません。株価の動きもゆっくりというケースが多いです。 株価の動きがゆっくりということは、それだけ安心感があり素晴らしいことなのですが、せっかく自分の大事な資金を投じていくわけですから、長年保有するほど大きく値上がりしてくれた方が嬉しいですよね。 実際、日本の高配当株の中には長期で株価が大きく伸びるケースが多々あり、10倍以上になる銘柄もたくさんあります。