「映像事業に注力、Z世代向け独自コンテンツをレミノやアマゾンなどに提供していく」…NTTドコモ・スタジオ&ライブ 吉沢啓介社長
――アーティストの発掘、育成はどう進める。
「吉本で活躍した男性4人組の『OWV(オウブ)』というグループを、当社が今年度から本格的にマネジメントしている。我々の第1号のアーティストだ。吉本で鍛えられていて、歌と踊りとお笑いができる。
オーディション番組も本格的に始める。10月からTBSで放送する『セブンカラーズ』では、出演する女性たちを共同生活を通じて選考し、最後は7人に絞る。我々が手がけるガールズグループの第1号になる。
さらに、もう1組の女性グループを年度内にデビューさせたい。将来は我々が育てたアーティストを中心に音楽フェスをやりたい。ドコモのグループ会社であるタワーレコードとも連携していく」
――ドコモは国立競技場の運営権を獲得するなど、スタジアムやアリーナの運営にも力を入れている。
「2023年9月、ドコモが運営する有明アリーナ(東京都江東区)で2日間のフェスを開いた。その時点で自前のIPは保有していなかったが、スタジオ&ライブの社員の人脈を活用し、結構なアーティストが一堂に会した。
今年3月中旬にも、幕張イベントホール(千葉市)でフェスをやった。両方合わせて約3万5000人を動員できた」
ドコモショップを接点に
――携帯販売店のドコモショップとも連携している。
「全国に約2000のドコモショップが、地域のお客様との接点としてある。各地域で1店舗ずつ、OWVの推し活コーナーを作ってもらった。普段はドコモショップに来ない20~30歳代の女性ファンとの接点をつくるのが狙いだ。
こうした企画を色々な角度から練っている。我々が保有するIPが増えていくほど、そういったタイアップを提案していきたい」
――自前のIPはドコモのレミノに限って配信するのか。
「そういうわけではないが、レミノは最重要なお客様だ。出すからには、従来はレミノにいなかった顧客層を開拓したい。(IPを通じて)レミノを知って有料プランに入り、ゆくゆくはドコモの大容量の料金プランを使ってもらうといった貢献をできればと思っている。