ファーストリテイリング、初任給33万円に 3万円増、3月賃金改定
カジュアル衣料品店「ユニクロ」などを展開するファーストリテイリングは8日、今年3月に賃金を改定し、新入社員の初任給を3万円増の33万円にすると発表した。2023年に続く引き上げ。少子化に伴い若手人材の獲得競争が強まっており、好業績企業を中心に30万円台を提示するケースが続きそうだ。 【グラフで見る】23年度から急激変化…大卒初任給伸び率の推移 賃金改定の対象は、本部やユニクロなどに勤務する国内社員。新入社員の初任給は30万円から33万円に引き上げ、年収は約1割増の約500万円となる。 入社1~2年目の新人店長は39万円から41万円に引き上げ、年収は約5%増の約730万円。このほか社員の報酬を最大11%引き上げ、要職への登用などで最大54%アップとなるという。 23年3月の改定でも初任給を25万5000円から30万円、新人店長の月収を29万円から39万円にそれぞれ引き上げていた。 柳井正会長兼社長は「世界水準で働く意欲や能力のある優秀な人材の選抜を強化する」とコメントしている。 初任給を巡っては近年、メガバンクや総合商社、有力地銀などが20万円台後半で競い合っており、伊藤忠商事など30万円台を提示する企業も現れていた。【久野洋】