【特集】知られざる航空自衛隊『幹部候補生学校』に潜入 国を守るためには「結果が全て」という厳しい“指導”の日々…自堕落な生活からエリート自衛官を目指す青年の葛藤と成長に密着
航空自衛隊の幹部を育てる学校が、奈良にあります。入学した幹部候補生のほとんどは、大学を卒業したばかりの若者たち。卒業後は各地の部隊に配属され、部下を持つことになるため、幹部にふさわしい振る舞いができるよう体力・知識・身だしなみに至るまで、9か月間にわたり厳しく指導を受けます。求められるのは、結果のみ。知られざる『幹部候補生学校』の日々に密着。若きエリートたちの成長の日々を追いました。 【知られざる『幹部候補生学校』の日々を動画で】定職就かず自由気ままに暮らした24歳…国を守るため、自衛隊幹部を目指し厳しい訓練に挑んだ日々
“無職”だった青年が挑む航空自衛隊の世界 「親に迷惑かけるのは違う」自由気ままな日々に別れを告げ、本気で進むと決めた道
2023年4月。奈良市にある航空自衛隊の『幹部候補生学校』に入学したのは、204人の若者たち。年によって異なるものの、試験の倍率は例年20倍前後にもなります。狭き門を突破した、エリート自衛官の“卵”です。
航空自衛隊の階級は、空士・空曹・空尉・空佐・空将と上がっていき、3等空尉から上の階級が“幹部”です。 自衛隊に入隊する方法は多岐にわたりますが、幹部以外で採用された場合、2士・1士・士長・3曹・2曹・1曹・曹長と地道に階級を積み重ねていきます。幹部に昇進するには、厳しい試験を突破しなければなりません。 一方で幹部候補生として入隊すれば、いきなり曹長に任命され、幹部候補生学校を卒業してまもなく、幹部に昇進するのです。
川島嵩嗣さん(24)も、そんな幹部候補生の一人です。 (川島嵩嗣さん) 「大学を卒業してから2年間“プータロー”をやっていまして、そこから幹部候補生学校に入学しました。将来は、英語を使って米軍との共生を図れるような仕事がしたいと思っています」
朝6時。幹部候補生の一日は、ラッパの合図で始まります。起床から5分で、グラウンドへ。幹部といえども、自衛官として基礎的な体力は必要。腕立てやランニングなど、ハードなメニューをこなしていきます。
トレーニングの後は、座学。国際情勢や自衛隊の持つ兵力など、今後部隊を指揮していく上で必要な知識を学びます。詳しい内容は全て機密のため、取材はNG。 (川島さん) 「非常に眠いですが…、非常に大変興味のある分野であります」 Q.本当ですか? (川島さん) 「本当です…(笑)」
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