米地元紙はマエケン救援失敗を敗因に。「失敗が危機に」「彼は疲れていた」
ワールドシリーズ第5戦は、両チームで合計28安打、7本塁打という乱打戦の末、延長10回にアストロズがアレックス・ブレグマンの決勝適時打で13-12とサヨナラ勝ちし、5時間17分に及ぶ試合の幕を閉じた。これでアストロズが対戦成績を3勝2敗とし、球団史上初の王者に王手をかけた。もうあとのなくなったドジャースは、ホームに戻る第6戦以降で連勝して29年ぶりの優勝を目指す。 2勝2敗で迎えた第5戦の先発はエース、クレイトン・カーショーだったが、4回に4失点し同点にされ、再び3点のリードを奪ったが、5回に二死から連続四球を与えたところでロバーツ監督は動き、ポストシーズン7登板で無失点の前田健太をマウンドへ。 しかし、先頭のホセ・アルトユーベに同点となる3点本塁打を浴びてしまう。前田は6回もマウンドに立ったが、先頭打者から空振り三振を奪い、次打者に四球を与えたところで降板した。 この敗戦を受けてロサンゼルス・タイムズ紙は、「前田健太の第5戦での運命の一瞬は、ドジャースの危機という結果になった」という記事を掲載した。 同記事は、「アストロズはコリン・マクヒューとブラッド・ピーコックを使い、二人で計3回3分の1を投げ5点を失った。しかし13-12で勝ったアストロズからしてみれば、そんなことはどうでもいいことだ。ドジャースは、前田健太にマウンドを任せたが、(アストロズと)同じくあまりうまくいかなかった。そして、彼の失敗は危機に繋がった」と前田のピッチングを敗因とした。 「ここまで来たら自分の体よりチームが勝つことの方が大事」という前田のコメントを紹介し、「前田は(それまで)ポストシーズンで30打者と対戦し、失点も長打もなかった。しかし日曜日(の第5戦)はどちらも許してしまった」と説明。 「先発投手としての前田は、急がずにウォームアップすることに慣れている。(第5戦で)5回に入った時は、前田が、この回に必要になるという兆しはなかった。カーショーは最初の2アウトを取り、あと1球でこの回を終えられるところまで来ていた。しかし、ジョージ・スプリンガーがフルカウントから8球目で四球を選び、続くアレックス・ブレグマンは10球で四球。それでカーショーの登板は終わった。前田は最初の2アウトがあまりにも早かったために、この回の後の方になるまでウォームアップを始めていなかったが急いでマウンドに行くことになった」と、前田の準備が万全でなかったことを指摘した。 結果的に代わり端にアルトューベに同点本塁打を許してしまった。