【大学野球】楽天ドラフト1位の明大・宗山塁、「Meiji」のユニホームに別れ 主将として「すごく濃い1年間」
◆東京六大学野球秋季リーグ戦 優勝決定戦▽早大4―0明大(12日・神宮) 大学野球最後の瞬間は、ネクストバッターズボックスで迎えた。楽天にドラフト1位指名された主将の明大・宗山塁遊撃手(4年=広陵)は早大のエース・伊藤樹(3年=仙台育英)の前に3打数無安打に終わり、チームも散発3安打で完封負け。潔く敗戦を認めた。 「終わってみれば、伊藤君にうまく抑えられたな、というようなゲーム。そんなに全部思い通りになるような簡単なスポーツではないですし、そこは自分たちの実力不足を認めるしかない。まだまだ力が足りなかったなというのは感じた」 1年春からリーグ戦に出場。4年間で計118安打をこのグラウンドで放った。最後のエール交換では表情を引き締め、両校の校歌を聴き入った。 「この明治のユニホームで試合をすることはない、とすごく実感するような時間。これまでの明治で過ごしてきたプレーや生活が、よみがえるような時間だったと思います」 今春から主将の重責を担いながらも、春のリーグ戦はケガで試合に出られないこともあった。順風満帆ではなかったからこそ、学べたこともたくさんある。 「監督にキャプテンを任せてもらい、すごく濃い1年間だった。いろいろ考えながら過ごした、濃い1年間。自分のことだけではなく、さらにチームのことを考えながらやったこの日々は、これからにつながってくるかなと思います」 戦いは続く。来季、新天地では即戦力としての活躍を期待されている。目指すべき選手像はどんなものか。 「監督、首脳陣の方々に信頼され、『自分を出せば大丈夫』と思える選手にまずはならないと、続けて試合には使ってもらえないと思う。まずは自分の良さをアピールして息の長い選手、コンスタントに結果を残し続けられる選手を目指してやっていきたい」 神宮の地を愛し、神宮の地に愛されたキャプテン。様々な思い出と経験を胸に、杜の都へと歩を進める。(加藤 弘士)
報知新聞社