堤真一と山田裕貴、W主演で”相乗効果” 終戦80年映画『木の上の軍隊』、全編を沖縄で撮影
作家井上ひさしさんが書き残した原案を基にした映画「木の上の軍隊」が来年7月に全国公開され、俳優の堤真一(60)と山田裕貴(34)がダブル主演を務めることが10日、分かった。沖縄では6月13日から先行公開される。 太平洋戦争末期の沖縄で、終戦を知らずにガジュマルの木の上で2年間生きた日本兵2人の物語。今作は終戦80年映画として全編が沖縄で撮影され、監督は沖縄出身の平一紘さん(35)。堤は宮崎から派兵された上官・山下一雄、山田は沖縄出身の新兵・安慶名(あげな)セイジュンを演じる。 堤は「戦争によって変わっていく人間の価値観や、今の時代にも通じるその時代ごとの世代間のギャップなど、いろいろなことが描かれています」と映画の意義を強調。山田は「僕も含めて戦争を知らない世代の人が増えている中、こういう作品を伝える役目をもらえてうれしかった」と”拝命”に感謝した。 2人は初共演ながら、極限状態に身を置く難役を演じた。堤は「いろいろ考えていたけれど、真っすぐな安慶名そのものの山田くんのおかげで2人だからこそ生まれたものをそのままやっていけばいいんだと思えた」とコメントし、山田も「堤さんの実在する力がすごく、お芝居せずに反応できる、役を生きるということができた」と”相乗効果”を明かした。来夏で終戦から80年。堤は「日本だけでなく、まだ争いが起こっている世界中でも見ていただきたい」と呼びかけた。
中日スポーツ