実家で昔貯めてた「小銭貯金」を発見! ざっと「1000枚」はありそうだけど、入金に手数料はかかる?「3大メガバンク+ゆうちょ銀行」を比較
年末年始休暇で実家に帰省中、小さいときに貯めた小銭貯金を見つけたという経験をしたことがある人はいませんか。せっかくなので持ち帰り、現金支払いのたびに使おうと思っても、瓶や缶にぎっしり詰まった1円玉や5円玉を使い切るのは困難だと考えられます。 このほかに思い浮かぶのが銀行口座への入金ですが、意外な壁に直面するかもしれません。近年は「1円や5円のお賽銭は控えてください」といった神社の掲示が話題になるなど、小銭の取り扱いにはコストがかかるからです。 今回は小銭が1000枚あったと仮定し、大量の小銭を手数料なしで処理する方法を見ていきましょう。 ▼実家で子ども時代の「通帳」を発見! 引き出しは可能なの?
1000枚の小銭を入金するためにかかる手数料は?
図表1の通り、3大メガバンク(三井住友銀行、みずほ銀行、三菱UFJ銀行)、ゆうちょ銀行の窓口での小銭入金には手数料がかかります。 図表1
各銀行公式ウェブサイトより筆者作成 銀行によって多少の差はあるものの、100枚を超えると手数料が発生、500枚までの入金に550円、501枚以上1000枚以下で1100円、それ以上は500枚ごとに550円の手数料が発生するケースが一般的です。 特に手数料の負担が大きいのは1円玉で、1円玉を101枚、つまり101円分入金すると550円の手数料がかかるため、入金よりも手数料のほうが大きくなってしまうこともあり得ます。神社が1円玉でのお賽銭を控えてほしいという理由はここにあるわけです。 小銭貯金の中でも1円玉が多いものは、手数料の負担が相対的に大きくなってしまいます。
手数料を避けるためにできることは?
では、これらの手数料を節約するためにはどうすればよいのでしょうか? 具体的な3つの方法を見ていきます。 ■ATMを使って入金する ATMを使うことで小銭入金の手数料を抑えられる場合があります。3大メガバンクはATMでの硬貨入金を無料としており、回数制限も設けていません。 ただし、1回につき100枚までという制限があるため、1000枚の硬貨を入金するためには、10回に分ける必要があります。 ATMに硬貨以外のものが入ると故障の原因となるため、クリップやゴミなどが混ざっていないか事前に確認しておきましょう。また、混雑時間帯にATMを占有すると、ほかの利用者の迷惑となるため、入金時間の配慮は必要です。 なお、ゆうちょ銀行の場合はATMであっても硬貨預払料金が発生します。 ■複数日・複数銀行に分けて入金する ATM入金でのトラブルが心配な場合は、複数日・複数銀行に分けて入金するのも1つです。例えば三井住友銀行は1日に300枚、みずほ銀行とゆうちょ銀行は1日に100枚まで窓口での硬貨入金が無料なので、3つの銀行を回れば1日に500枚まで手数料無料で入金ができます。 なお、同じ銀行で同じ日に複数回の入金を試みると合算され、手数料が発生することがあるため注意が必要です。三井住友銀行の公式ウェブサイトには「窓口で午前中に200枚、午後に200枚を入金しても、合計400枚となり550円の手数料がかかる」と明記されています。 また、事前に硬貨の枚数を間違えなく数えなければなりません。「硬貨計数後にご入金・お振り込みを取りやめる場合や、金額を変更される場合も、手数料をいただきます」としている銀行があるからです。例えば100枚入金のつもりが、間違えて101枚渡してしまうと、数えてもらったあとは入金を100枚に減らしたとしても手数料がかかってしまいます。 ■セルフレジなどで少しずつ使う 銀行には入金せず、スーパーやコンビニのセルフレジを利用して小銭を少しずつ消化する方法もあります。ただし、お店の中には、セルフレジで使える硬貨の枚数を制限していることもあるため注意が必要です。 また、機械の故障やトラブルで店舗やほかの利用者に迷惑をかける可能性があります。そのため、ルールは必ず守り、利用者としてのマナーを意識することが大切です。
小銭貯金は上手に活かそう
小銭貯金は見つけたときに嬉しい反面、処理の仕方によっては思わぬ手数料がかかることがあります。1円玉の場合は、入金額以上の手数料がかかることもあるため、特に注意が必要です。 ATMやセルフレジを活用したり、複数日に分けて入金したりすることで、そのコストを上手に抑えましょう。 出典 三井住友銀行 【手数料】硬貨をATMや窓口で入金するときに、手数料は必要ですか? みずほ銀行 その他手数料一覧 三菱UFJ銀行 その他手数料 ゆうちょ銀行 硬貨取扱料金改定のお知らせ 執筆者:浜崎遥翔 2級ファイナンシャル・プランニング技能士
ファイナンシャルフィールド編集部