2025大阪・関西万博、開幕まで半年:海外パビリオン建設は急ピッチで進むも、機運醸成が不可欠
急ピッチで進む会場建設工事「4月には間に合う」
会場となる人工島・夢洲(大阪市此花区)では、資材調達や施工業者の確保が難航したことで遅れていた建設作業が急ピッチで進められている。11日には外観工事が完了した「三菱未来館」、憩いの場「静けさの森」などが公開された。
万博のシンボルとなる世界最大級の木造建築「大屋根リング」でも、エスカレーターやエレベーターの設置、植栽に取り組んでいる。全周2キロがつながった8月末時点では、周辺には鉄骨とむき出しの地面ばかりだったが、そこから1カ月ほどで植林や舗装が進み、心安らぐ空間となることがイメージできるようになってきた。
リングの内側に並ぶ海外パビリオン建設について、協会側は10月中旬をめどに、大型重機を使う外観工事を完了するよう求めていた。ところが、想定通りには進んでおらず、半数以上が間に合わない見通しだという。
10月後半から会場内の歩道や街路樹の整備のための人や車両の出入りが増えるため、相互に邪魔にならないようルートや時間調整も必要になってくる。協会の高科淳副事務総長は「建設工事は着々と進んでおり、4月の開幕には十分間に合う」と気を引き締めていた。 撮影=土師野 幸徳(ニッポンドットコム編集部)
【Profile】
土師野 幸徳(ニッポンドットコム) 出版社勤務を経て、現在はニッポンドットコム編集部チーフエディター。主な担当は「旅と暮らし」。「レゲエ界に革命を起こしたリズム“スレンテン”は日本人女性が生み出した:カシオ開発者・奥田広子さん」で、International Music Journalism Award 2022(ドイツ・ハンブルグ開催)の英語記事部門において最優秀賞を獲得。