若狭勝氏、斎藤元彦知事のポスター代は「問題ないと簡単に言いきれるかは検討が必要」
衆院議員や東京地検特捜部副部長を務めた弁護士の若狭勝氏が25日、TBS系「ひるおび」(月~金曜午前10時25分)に生出演。兵庫県知事選で再選した斎藤元彦氏(47)に対し、公職選挙法違反の疑いが指摘されている件を解説した。 【写真】女優2人の横で嬉しそうな斎藤知事 番組では、総務省が選挙運動用ウェブサイトなどを取り扱う業者について「業者が主体的・裁量的に選挙運動の企画立案を行う場合、当該業者は選挙運動の主体であると解されることから、報酬の支払いは買収となるおそれが高いと考えられる」と示していることを紹介。若狭氏は「主体的・裁量的というのは、候補者を当選させるために一生懸命、有効かつ必要と思うことをするのが選挙運動なので、主体的に企画立案することはまさしく選挙運動につながるという判断」とした。 続けて「今回のPR会社は全般的に任されて、こういう戦略を組んだ。その中のポスター作りも“大きな戦略の1つ”として作ったとなると、普通のポスターの作り方と違う。見栄え良く、印象の良さを工夫しながら戦略的に作っているとすると、一つの選挙運動の位置付けとできなくはない。なので、ポスター代として払ったので問題ないと簡単に言いきれるかは検討が必要」と主張した。 斎藤氏の代理人が「PR会社にポスターデザイン制作費など5つの名目で70万円あまりを支払った」と説明したことも伝えた。若狭氏は「ポスター費用としては普通の金額」としつつも、「PR会社の女性社長は言うには『SNSなど他のところも頑張った』と言うくらいですから、他にもある。そっちの支払いを別途70万円以外にしているのであれば、そっちの選挙運動に対して報酬を支払ったということなので、その部分について買収でしょ、という話になる」とコメントした。 この件をめぐっては、斎藤氏の知事選選挙活動を巡り、SNS上では賛否の広報戦略を担当したとする兵庫県内のPR会社の経営者が、SNSを使った戦略を提案し「広報全般を任された」などとする記事を22日までにインターネットに公開した。SNSでは「有償で請け負っていれば公選法に違反するのではないか」という声が広がるなどしているが、斎藤氏は同日、報道陣の取材に「法に抵触することはしていない」と述べている。公職選挙法は、選挙活動で報酬を支払える対象を、事務員や車上運動員、手話通訳者などに限定している。