「感動的で温かい作品。台湾にも遊びに来てください」主演ルー・シャオフェンが日本の観客へメッセージ 映画『本日公休』
第18回大阪アジアン映画祭で、観客賞と薬師真珠賞(俳優賞)をW受賞した台湾映画『本日公休』がついに日本公開される。この度、主演のルー・シャオフェンから日本の観客へのメッセージ映像が公開された。 本作は、作家、MV監督としても活躍するなど多彩な才能をもつ台湾の俊英フー・ティエンユー監督の劇場長編3作目。台中にある昔ながらの理髪店を営むアールイは、病の床に伏した常連客のために出張散髪に出発する。アールイと常連客、3人の子供たちとの心温まる物語は、理髪師の母親をモデルに、監督が脚本を執筆。台中の実家で実際に母親が営んでいる理髪店で撮影を敢行。3年の月日をかけて完成させた。 主人公アールイを演じたのは、台湾の名優ルー・シャオフェン。ワン・トン監督の『海を見つめる日』で金馬奨最優秀主演女優賞を受賞、アン・ホイ監督の『客途秋恨』)で故郷への想いを抱く日本人女性を見事に演じ切った彼女が、24年ぶりに銀幕に主演復帰を果たした。また、『藍色夏恋』のチェン・ボーリン、『僕と幽霊が家族になった件』のリン・ボーホンが、特別出演している。 この度公開された映像は、主演のルー・シャオフェンから、日本の観客に向けたメッセージが収められている。舞台となった監督の実家の理髪店の前で、監督の母親が飼っている茶トラの猫を抱きながら「本作は、とても感動的で温かい作品ですのでぜひ劇場でご覧いただければ嬉しいです。台湾にも遊びに来てください!待ってますね」とメッセージを寄せる。
コメント(全文)
▼山田洋次 (映画監督) 出演者とスタッフが心からの愛情をこめて 昔ながらの床屋さんの世界を描き切った。 日本で、どうしてこんな映画が作れないのだろう。 ▼内館牧子 (脚本家) 痛快な物語である。 実はそんなできごとは何ひとつ起こらないし、静謐な一編である。 快哉を叫びたくなるのは、高齢な主人公が徹底して自分の思いのままに生きる姿だ。 若者に取り入ろうとも思わず、何を言われようが思ったように生きる。 痛快を通り越して美しくさえある。愚痴の多い高齢者は必見。 ▼久住昌之 (マンガ家・音楽家) ボクが今作りたい映画だと思った 監督の淡々とした静かな視線が素晴らしい。 ボクが原作をした漫画「孤独のグルメ」の作画を担当した谷口ジローさんの表現にも通じています。 ルー・シャオフェンさんをはじめ、役者陣の押さえた演技も、心に染み入りました。 今こそ、こういう感性、作品が必要な時代なのではないでしょうか。 ▼松浦弥太郎 (エッセイスト) 正直、親切、笑顔、今日もていねいに。 このすべてがこの映画には詰まっている。 こうやって生きればいいと教えてくれている。 ▼小谷実由 (モデル) 時間はあっという間に過ぎるけど、 思い出や記憶は積み重なり人生に暖かさを添えていく。 日々に心配や不安はなくならない、 それでもこのまま思う通りに まっすぐ行けばいいと教えてくれた気がした。 ▼風吹ジュン (女優) 危ない剃刀とハサミで大切な頭や顔を触られて平気なのは何故?それは‥‥さっぱりするから! アジア映画のなかでも…「本日公休」は心や肌にしっくり来る嬉しい作品!何故か懐かしい床屋さんを覗き込めば? 無意識のうちに私は誰かに連れられアールイさんの世界にいる。 アールイの後を浮遊する経験すれば‥‥ あなたもしっくり?いやさっぱりすると思う‥‥。 ▼伊藤かずえ (女優) 一人で理髪店を営む女将。その店の常連客、女将の家族。 淡々と過ぎてゆく日常。 女将の日記をゆっくりとめくっていくような、ノスタルジックな作品。 女将の愛車は私の愛車と同じく30年の月日を共にしている所が、共感できました。 映画『本日公休』は、2024年9月20日(金)より全国順次ロードショー。
otocoto編集部