明らかな医療ミスなのに当初公表せず「もやもやした嫌な3年間」死亡した患者遺族が大阪公立大学医学部付属病院を提訴
なぜ父親は命を落とさないといけなかったのか。 その理由を知りたいという家族の思いに司法はどう答えるのか。 【写真】明らかな医療ミスなのに当初公表しなかった病院 大阪公立大学医学部附属病院で手術を受け意識不明となったまま3年後に死亡した患者の家族が、病院に対しおよそ1億4000万円の損害賠償を求めて提訴することが分かった。 ※損害賠償請求額はその後、約1億5000万円で提訴することが決まった。
■医療事故で意識が戻らないまま3年後に男性死亡
医療事故で意識不明となり、およそ3年後に意識が戻らないまま死亡した男性(当時83歳)がいる。 Qお父さんはビールが好きだった? 亡くなった患者の長男:大好きでしたね。こうやって1人の人間が亡くなって、悲しんでる遺族がいるということを皆さん、わかってほしいと思います。 家族は、事故について公表するよう病院に求めてきましたが会見が開かれたのは、事故から3年後だった。 死亡した患者の長男:ほんまにもやもやとした嫌な3年間。ほんまに地獄の3年間でした。 死亡した患者の長男:ここが、おやじがいてた事務所です。当時のままですね。 5年前まで、この部屋で仕事をしていた男性の父親。 大阪公立大学医学部付属病院で手首の骨折手術を受けたあと、意識不明となった。 病院からは、翌日にも退院できると説明されていた簡単な手術だったという。 しかし… 死亡した患者の長男:(手術後、父親が)地響きみたいないびきかいてた。僕が看護師さんに『えらいいびきかいてるね』と質問したら、看護師さんが笑いながら、『ちょっと暴れたから鎮静剤打ったんですよ』と」 病院によると、手術後に男性の父親がカテーテルを抜こうとするなどしたため医師が鎮静剤を投与。その量は普段使用しないほど多い量だったが、看護師に、リスクが伝えられず経過観察が行われなかった。 すると… 死亡した患者の長男:『息子さん入ってよろしいよ』って言われて(病室に)入ったときに、親父の酸素マスク越しに喉仏見たら、息吸ってないんちゃうかなって思って。 父親は、容体が急変し、一時、心肺停止となった。 しかし、看護師は、心拍数を計測する機械の接続を忘れるなどしたため男性が発見するまで気付かず、父親は一命はとりとめたものの低酸素脳症により意識不明となった。 病院側の明らかなミス。家族は、事故について速やかに公表するよう病院に求めてきた。
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