2億円超の物件でもどんどん売れる…いまタワマンを買っている「金持ち日本人」4タイプをご存じか
■あくまでタワマンは「金融商品」である 私のもとにも、お客様からタワマン購入についての相談がときどき寄せられるが、「お買いになるのでしたら、数年で売却しましょう」とアドバイスするようにしている。ここまで見てきたように、タワマンは長く住み続ける居住用のマンションではなく、「金融商品」と考えたほうがよいからだ。 金融商品に投資して得られる利益は、購入時から売却時までに上昇した価格の差分と、所有している間の運用益で決まる。タワマンを売買する行為を金融商品売買に見立てれば、高額化してもタワマンが買われている理由が見えてくる。 先ほど挙げた豊洲のタワマンを例に考えてみよう。分譲当時の販売価格は坪あたり単価で400万円前半から600万円だったが、現在の売り出し価格は同500万円から1000万円ほどになっている。今すぐ売却すれば、数千万円から1億円以上の売却益が期待できる計算になる。 ■賃貸にした場合、利回りは年間3~4% 運用益についてはどうだろうか。実際に賃貸として出されている住戸の賃料を見ると、最も狭い住戸13坪(43平方メートル)で月額25万円程度、広めの住戸32坪(106平方メートル)で月額75万円程度だ。 それに対して、オーナー負担となる月額の管理費は1平方メートルあたり400円、修繕積立金は同100円であるから、両方合わせても狭い住戸で2万2000円ほど、広い住戸で5万3000円ほどの出費で済む。 常に借り手がいて稼働していることは前提になるが、これらの費用を差し引いた運用利回りは、狭い住戸で年間4%程度、広い住戸で3.5%程度となる。ここ十数年続いてきた超低金利時代において十分な利回りだろう。 つまり、このタワマンは出口価格として2割から6割強の値上がりが期待できるうえに、運用利回りで税引き前3%半ばから4%になる「金融商品」なのだ。 住宅として資金調達していればローン金利は低く、税制上の優遇も受けられることを踏まえると、「借金をしてでも買おう」と考える人が出ておかしくない。現実に、相当な利益を叩き出した投資家は何人もいる。