“スピード”にヤミツキ! 〈ベントレー〉コンチネンタルGTスピード
しかしなんといっても圧巻なのは、やはり走り。誰もがあっと驚くような諸元だけれど、あくまでもノーマルモードである“B(ベントレー)モード”では、出足もジェントルで実に扱いやすい。しかし、ザ・マガリガワクラブの複雑なコーナリングをいとも簡単に攻略し、ドライバーの踏み代に対して素早く反応。みっちりと詰まった豊かなトルクで勾配を軽やかに駆け上がる。静かで瞬発的な電気の走りはもちろん、V8が目覚めたあとの伸びやかさも、実にクリアで軽快なのだ。
巨体はあっという間に速度を上げていくけれど、先述のシャシーの制御が完璧すぎて、キャビンはあくまでもフラットなまま。ドライバーは首都高を鼻歌交じりで流すがごとき気軽さで、コーナーを次々に攻略できてしまうというすごいカラクリ! 「新しいコンチネンタルGTは、最も上級で最もパフォーマンスの高い“スピード”からスタートしたかった」、という本国のメッセージだから、このあとに素のモデルも出てきそうな予感満々だけれど、文字どおりこの“スピード”にはヤミツキになってしまうかも。
気になるスペックは?
★DATA 〈ベントレー〉コンチネンタル GT スピード ●全長×全幅×全高:4895×1966×1397㎜ ●車両重量:2459㎏ ●ホイールベース:2851㎜ ●エンジン:4.0ℓV8 ツインターボ+モーター ●エンジン最高出力:441kW(600PS)/6000rpm ●エンジン最大トルク:800Nm/2000~4500rpm ●モーター最高出力:140kW(190PS) ●モーター最大トルク:450Nm ●システム合計最高出力:575kW(782PS) ●システム合計最大トルク:1000Nm ●トランスミッション:8速AT ●駆動方式:四輪駆動 ●税込み価格:3930万3000円~
文=今井優杏