【パリ五輪セブンズ】3勝を挙げ9位のサクラセブンズが帰国。本大会で得た成長と課題を語る。
パリ2024オリンピック7人制ラグビーで3勝を挙げ、9位になった女子日本代表“サクラセブンズ”が8月2日にフランスから帰国した。鈴木貴士HCと平野優芽キャプテン率いるメンバーが到着した羽田空港で取材に応じ、進歩と課題が感じられた本大会を振り返った。 第1日は予選プールCのアメリカ戦(⚫︎7-36)とフランス戦(⚫︎0-49)で2敗を喫するも、第2日はプール最終戦のブラジル戦(⚪︎39-12)で大会初勝利。得失点差でベスト8となる準々決勝には進出できなかったものの、9-12位決定戦では同日の南アフリカ戦(⚪︎15-12)と第3日のブラジル戦(⚪︎38-7)に勝利し、9位で大会を終えたサクラセブンズ。オリンピックでは2016年リオ大会の10位を超える過去最高の成績を残した。 今大会をもって退任する鈴木貴士HCは、大舞台の初日に大敗した中でも翌日にしっかりと気持ちを切り替えた選手たちを讃えた。 だが、そうした精神面でもサクラセブンズが敗れたアメリカ、フランスとは差を感じたようだ。両国から“メダルを取りに行く”という強い気持ちを感じたと指揮官は述べている。 フィールドで対峙した平野優芽キャプテンはフランス戦で、地元の声援と強い気持ちが乗った相手のフィジカルに「今まで感じたことのない圧」を受けたという。 またフィジカルとスピードでは上位国との差があることを認めながらも、「それを補う戦術とラグビースタイル」を展開できれば、より良い成績が残せるという可能性も語った。 チーム最多の5トライをマークした梶木真凜はアタックの継続力が上位国との差であり課題であるとし、サクラセブンズは「ボールを継続できればトライに繋げることができるチーム」であるために、選手間のコミュニケーションをより高めたいと話した。 目標としていたメダルには届かず、多くの選手が第一に「悔しさ」を口にしたサクラセブンズのパリオリンピック。しかし“スポーツの祭典”で掴み取った3度の勝利と過去最高の大会成績は、観る者にチームの成長を感じさせた。 今大会で得た課題を糧にして、さらに心技体を高め、最高の舞台で輝くサクラセブンズを観たい。