台湾の実写版「ちびまる子ちゃん」野口さん役・松岡李奈が期待される理由
香港でデビュー、タレントや女優として活動中の松岡李奈が、今年春から台湾で放送されている実写版「ちびまる子ちゃん」に野口さん役で出演、アジアで徐々に存在感を増している。日本とアジアの架け橋として飛躍が期待される松岡に話を聞いた。
なぜ、香港でデビュー?
松岡は1986年、広島県の出身。単身上京し、最初はフリーランスで音楽活動をしていたが、2010年に香港へ行くことになる。なぜ、香港をデビューの場に選んだのか。 「歌手デビューの話が流れてしまったタイミングで、共通の友達を通してたまたま香港の事務所の社長に会ったんです。そのとき、香港に3カ月モデルとして来ないかと誘われ、軽い気持ちで行ってみたいと話すと、本当に仕事を持ってきたので、行かざるを得なくなったというか引くに引けなくなり……」と笑う。とりあえず3カ月は行ってみよう、と意を決した。とはいえ、初めての香港。 「何語で話すかもわからず、どこにあるのかすら知らず、何も知らないまま身一つで行きました。3カ月だけのつもりでしたが、お仕事が思ったよりもうまくいき、気がつけば7年間が過ぎて、今に至ります」 いまでは英語、北京語、広東語(少々)を話す松岡。香港での仕事は軌道に乗り、「Linah」という名でタレント、女優としてキャリアを積んだ。現地では多くの雑誌の表紙や広告、イベント、テレビ番組に起用されている。
台湾で人気、実写版「ちびまる子ちゃん」の野口さん役に大抜擢
そして今年春からは、台湾で実写化されたドラマ「ちびまる子ちゃん」が人気だ。まる子は新人女優の林芯蕾(ゾーイ・リン/リンシンレイ)が演じ、松岡は、あの不気味な野口さん役を好演。「日本の超美人女優」と、現地での評判も上々だ。世界的な人気アニメといわれる「ちびまる子ちゃん」だけあって、アジアでも子どもから大人まで誰もが知っているという。 「もちろん中国人も大好きで、知らない人はいないくらいみんな知っています。台湾では吹き替え版としてずっと放送していたので、みんなから愛され、ちびまる子ちゃんのカフェがあったり、展覧会があったりして、台湾の方もちびまる子ちゃんを好きなんだなと感じています」 台湾でのちびまる子ちゃん熱も相当なもののようだ。 「野口さん役をやらせてもらったのですが、私だとわからないとよく言われます。普段の自分とまったく違う役柄ですので、また違う面の私を見ていただけるのではないかと思っています。日本と中国は政治的なことがたくさんありますが、漫画を通せば国境の差などないと、日本の漫画がきっかけで話が弾んだりもしますし、アニメは偉大だなと感じました」 アニメ文化は、国際親善に一役買っているということか。