阪神株主が和田采配とフロントを痛烈批判!
再び答弁に立った南社長は「チーム作りに自前の選手育てろ!というご意見をいただきました。(チーム作りの)王道は、ドラフトで取った選手を根気よく育ててレギュラーにすることです。それは十二分に認識しています。フロント、ファーム、現場共に共通認識があります」と、まずは、その意見に頷いた。「根気強く育てろ!という意見を、いろんな方々からいただきますが、勝負で負けると、監督が悪い、コーチは何をしている、フロントが悪いと、お叱りを受けます。勝負と育成のバランスに頭を悩ませるものですが、1軍は、勝負を捨ててまで育てるというスタンスでは戦えません。難しいですが、勝ちながら育てることです。若手が競争に打ち勝って、自分の力でレギュラーを取ることが必要です。そういう競争が生まれるとチーム全体の力にもなります。外国人、FA、メジャー帰りの選手という高額な選手のやみくもな補強は、いたしません。より慎重に検討して戦力を整えていきますので、ご理解をください」。 南社長の答えは正直だ。つまり、若手育成をチームの課題にしているが、勝負に勝つための補強戦略を捨てるわけにはいかないというフロントが永遠に抱える命題である。株主総会での株主の意見が、今後の阪神タイガースの人事や戦略に大きな影響を与えることはないが、ファンを代表する声としての重みはある。おそらくフロントにすれば、自分たちの理想とファンの考えに、そう相違のないことを認識したのであろう。 だが、そういう理想を実行、実現するのは簡単なことではない。南社長は、現場介入を避けることを質疑の中で明言したが、株主の言った「わけのわからん采配」が、今後も目立つようであれば、和田監督の采配に対して、なんらかのアクションを起こさねばならないだろう。 (文責・本郷陽一/論スポ、アスリートジャーナル)