「英語は単なるツール」。全国が注目する公立校は、どう「勉強と現実社会」をつないだのか
変わる大学入試にも果敢にトライ
新たな取り組みに満ちた6年間。気になるのはやはりそのあとの進路ですが、2019年に開校したMOISでは、まだ卒業生がいません。 「2025年の春、初めての卒業生を送り出します。生徒も保護者も教員も、期待と不安が入り混じった状況というのが正直な現在地です。ただ、大学の入試制度は、総合型選抜が増えるなど、本校の生徒にとってチャレンジしやすい方向性に変わってきています。生徒には『未来の自分がどうありたいかをもとに進路を決めて、思いきりトライしよう』と呼びかけています」 そんな中でも、「時代のニーズに合った学び」を提供している手ごたえはすでに感じているそう。 「よい授業をしている自信はあります。手前味噌ですが、官民問わず、視察に来る方は皆さん、大いに評価してくださいます。そして口々に『自分もここで勉強したかった』と。うれしい言葉です」 しかし、「真の評価は20年、30年後」と関田氏は続けます。 「MOISを卒業した子どもたちが世界でどう活躍しているか。より良い世界の構築に貢献できているとしたら、それこそが教育効果。まさに教育のだいご味ですね」 公立校がしかける、新たな教育の実践──。このみずみずしい学校の取り組みは、日本の教育、そして世界をどう変えていくのか、今後も注目です。 ※英検®は公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。 ※このコンテンツは公益財団法人 日本英語検定協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。 ベネッセ教育情報「教育用語解説」では、本記事でご紹介した「国際バカロレア」について詳しく解説しております。併せてご覧ください。