ベッドの隣にバスタブ!?人気建築家が手掛けた驚きのベッドルーム
本誌の住宅事例のページで紹介される機会があまり多くないベッドルーム。他人はなかなか見ることができない、いちばんプライベートな空間だからこそ、住み手や建築家のこだわりが光る場所でもあります。 【写真でチェック】他人はなかなか見ることができない、プライベートな寝室をレポ 今回は、暮らし方を表現しているようなベッドルーム4件をまとめました。
浴室と寝室が同じ空間で隣り合う〈設計:森山善之〉
ベッドの隣に浴槽があるという驚きの空間。 バスタブの周囲には本やスピーカーを配置し、リビングのようにくつろげるようにしています。地下に寝室とクローゼット、水まわりというプライベート空間をまとめ、私的な生活はここで完結するようにしました。 この寝室があるのは、豪邸建築家の森山善之さんが暮らす自邸です。 「自分の好みや内面世界を投影した100%のプライベート空間にはしない。街並みにも自分にも合っていなければならないが、訪れた人がくつろげる場所であることを大切にしたい──」それが今回の自邸の目的になったそうです。 【DATA】 Minamiaoyama house 建築家名/建築設計事務所バケラッタ 森山善之 (ML265号掲載)
こもるような心地よさに包まれる〈設計:谷尻誠〉
コンクリートでつくられたリビングのなかには、ひと回り小さな木造の箱があります。ここは、谷尻さんいわく「ホテルと住宅の間」。 寝室と水回り、クローゼットをまとめ、天井高を1900㎜と抑えて、こもるような心地よさに仕上げました。ベッドルームからは住まい全体を回遊できるので、約100㎡とは思えないほど広がりがあります。 谷尻さんが賃貸併用を念頭に購入したのは、都内の自邸です。1階の扉を開くと、現れたのはトンネルのような通路。先へ進むと、天井高約5mのダイナミックなワンルームが広がります。 木造部分を取り払えばがらんどうとなり、住宅以外にも転用できる仕立てに。ときを経ても価値の上がる“変化に強い建築”が完成しました。 【DATA】 HOUSE T 建築家名/SUPPOSE DESIGN OFFICE 谷尻 誠+吉田 愛+濱谷明博(OB) (モダンリビング256号、モダンリビング別冊『建築家の自邸』掲載)