【国内最速試乗】マッチョな個性派がやってきた 激戦コンパクトSUV市場に挑むスズキ「フロンクス」の実力をチェック
流麗さ、力強さ、先進性を併せ持つ
スズキがこの秋に発売を予定するコンパクトSUVが「フロンクス」だ。過去に販売されていた「バレーノ」と同様に、インド生産のモデルを日本で販売する。 【写真】【ディテールも】実力派ライバルとどう戦う? スズキ・フロンクス試乗のフォトギャラリーをみる (68枚) 試乗したのは日本仕様のプロトタイプであり、ボディサイズは全長×全幅×全高=3995×1765×1550mm。サイズ感は、いわゆるBセグメントで、ライバルはホンダの「WR-V」や、トヨタの「ヤリスクロス」となるだろう。 クーペ風のフォルムの中に、段差のあるフェンダー(スズキは“ダブルフェンダー”と表現する)が象徴する力強さ、メインライトをバンパー部に配置する灯火の先進性を併せ持つ。優雅さと力強さ、そして先進性がバランスするエクステリア・デザインが特徴だ。 プラットフォームは、「スイフト」などにも使われているHEARTECT(ハーテクト)プラットフォームを採用。心臓部には1.5リッターのK15C型水冷直列4気筒エンジンを搭載する。 最高出力は74kW(約100PS)/6000rpm、最大トルク135Nm/4400rpmだ。トランスミッションは6ATで、2.3kWのモーターを使うマイルドハイブリッド仕様となる。日本仕様としてFFだけでなく4WDモデルも用意されている。また、足回りのセッティングも日本に向けて調整されているという。
インテリアには上質感と十分なスペースを確保
クローズドのアスファルトコースで見たフロンクスの実車は、キャビンが小さく、精悍さを感じさせる。195/60R16のタイヤ&ホイールという大きな足回りのサイズ感は “立派さ”を演出する。小さいというよりも、精悍で立派なクルマという印象だ。 インテリアは「上質になったスイフト」というものであった。ディティールこそ異なるものの、インパネの造形などはスイフトに近いものがある。 ただし、細かな作り込みや質感はフロンクスが一歩リードする。また、レザーとファブリックのコンビシートも高級感を生み出す。Bセグメントのコンパクトカー=エントリーカーというイメージを超える上質感と言えるだろう。 後席の居住性も十分。フォルムはクーペ風ではあるものの、後席の頭上のスペースは十分にあり、狭苦しさを感じさせない。大人4人でのロングドライブを苦もなくこなすことができるだろう。