新社会人2年目年収「300万円」ですが、残業月10時間以内です。これって恵まれている方なのでしょうか?
この春から、社会人2年目を迎えた方もいるでしょう。社会人2年目は業務や会社の環境にも慣れてきて、ご自分の状況や周りが見え始める時期です。 そのようななかで、ご自分の現在の年収や残業時間が平均的なのか気になっている方もいるかもしれません。 そこで今回は、年収300万円の方の割合と、残業時間の平均を踏まえ、例に挙げた方が恵まれているほうなのか検証します。 ▼毎日「8時50分」から朝礼が! 定時は9時だけど「残業代」は請求できる?「義務」か判断するポイントとは?
年収300万円の人の割合は?
国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」によれば、年収300万円~400万円までの方は839万5000人で、割合は16.5%でした。 この数字は、最も多い割合です。そのため、日本人の平均的な給与水準であるとも考えられ、例に挙げた方に関しても同様といえるでしょう。 さらに性別ごとに見ると、年収300万円~400万円までの男性は15.5%、女性は17.9%となっています。性別による差は、さほどないようです。
月の残業時間の平均は?
厚生労働省の「毎月勤労統計調査 令和4年分結果確報」によれば、一般労働者の月間実労働時間数の平均は以下の通りです。 ・所定内労働時間:148.5時間 ※労働協約や就業規則で定められている正規の始業時間と終業時刻の間 ・所定外労働時間:13.8時間 ※早出や残業などの実労働数 上記と比較すると、事例の残業時間は平均より少ないといえます。月の平均だけでは実態が見えにくいため、実態に関する調査についても見ていきます。
社会人2年目の、残業の実態と許容水準は?
ソニー生命保険株式会社の「社会人1年目と2年目の意識調査2017」では、社会人2年目の残業の実態と、どのくらいまでの時間であれば残業を許容できるかを調査しています。 繁忙期における残業時間の割合で多かったものから順に並べると、表1のようになります。
※ソニー生命保険株式会社の「社会人1年目と2年目の意識調査2017」を基に筆者作成 また、社会人2年目の許容できる残業時間は平均23.5時間、希望する残業時間は平均11.7時間という結果も示されています。以上の結果から、例に挙げた方の場合、希望する残業時間内であるといえるでしょう。