「育児の時間」妻の理想は6・9時間、でも実際は10時間…夫は「労働」長く理想に届かず
妻が平日に費やす育児の時間は理想よりも長く、夫は理想より短い――。横浜市立大が市内の子育て世代を対象に実施した調査で、そんな夫婦の理想と現実のギャップが明らかになった。市立大は、市と調査結果を共有し、子育て支援施策につなげていく考えだ。 【グラフ】ひと目で分かる…1日あたりの男女別の家事・育児時間
調査は今年1~2月、市内の1万世帯の夫婦2万人に、平日の育児時間の理想と現実を尋ね、2780件から有効回答を得た。
その結果によると、子(末っ子)が0歳の場合、妻の理想は6・9時間だったのに対し、現実は10時間と3時間ほど長かった。子の年齢が上がるにつれ、ギャップは小さくなるが、小学校入学後に再び拡大。放課後の預け先が見つからず、働きづらくなる「小1の壁」が影響しているとみられる。
労働時間でも同様の調査を行ったところ、子が0歳の場合、妻の現実は理想よりも1・9時間、1歳でも0・9時間短かった。一方で、夫は子の年齢に関係なく、1・2~1・9時間長かった。
家事の時間でも、妻が理想よりも長く、夫は短い傾向にあった。
研究を総括している同大の原広司准教授は「核家族化が進み、共働き世帯が多くなる中、妻が夫の協力を得るためには、企業側の積極的なサポートが必要」と指摘している。