イタリアGPで角田裕毅と接触のヒュルケンベルク アクシデントは角田が「避けられたはず」と主張「自分で回避できたけどそうしなかった」
9月1日に行われたF1第16戦イタリアGPでビザ・キャッシュアップRB(以下RB)の角田裕毅は、今季2度目のリタイアに終わった。原因はハースのニコ・ヒュルケンベルクとの接触により、マシンが大きなダメージを受け走行が不可能となったためだった。 【動画】イタリアGPで角田裕毅が無念のリタイア…ピットに戻ってきた際の映像 わずか7周でレースを終えた角田は、「今日はかなりイライラしている。ニコ(ヒュルケンベルグ)との接触でスタートから数周でレースが終わってしまったのは残念だ」と悔しさを露わにした。 アクシデントは角田が15番手を走行していた5週目のターン1で発生した。16位のヒュルケンベルグが激しくタイヤをロックさせたまま止まり切れず、並びかけていた角田と接触。その後、角田はピットに戻るもチームの判断でリタイアを余儀なくされた。ヒュルケンベルクはこの接触により、10秒のペナルティ、さらにペナルティポイント2点が課せられることとなった。 レース後、角田は「できるだけスペースを空けようとしたが、彼がロックしたようで、コントロールを失って自分にぶつかってきた」と説明している。 だが、もう一人の当事者であるヒュルケンベルクはこの接触について、角田が「避けられるものだった」との見解のようだ。レース翌日、英メディア『PLANETF1』がアクシデントについてのヒュルケンベルクのコメントを掲載しており、以下のように語っている。 「もちろん、うまく止められなかったが、彼(角田)も自分が速い速度で迫ってくるのを見ていたと思う。それでも彼はターンインすることを決めたんだ」 他にも、「彼は自分で回避できたと思うけど、そうしないことを選んだ」とも振り返っているという。また、ヒュルケンベルクはスタート直後でもダニエル・リカルドとの接触もあったとして、「明らかに非常に悪い状況で、困難なレースになるのは分かっていた。そして当然、ユウキとの接触やフロントウィングの交換など、他のトラブルが次々に重なってしまった」などと、今回のレースの印象を述べている。 角田、ヒュルケンベルクとも、今回のアクシデントについて異なる捉え方であり、今後さらに波紋を呼ぶ可能性もある。いずれにせよ、角田にとってのイタリアGPは不完全燃焼のまま終えることなった。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]