非常に強い台風10号は、29日にかけて九州にかなり接近し、上陸するおそれがあります。気象庁は、台風の特別警報を発表する可能性があるとして、早めの避難を呼びかけています。 台風10号は九州の南をゆっくりと北上していて、屋久島が暴風域に入りました。台風は、29日朝、九州南部にかなり接近し、過去最強クラスの強さで、九州に上陸するおそれがあります。 29日にかけて予想される最大瞬間風速は、奄美と九州南部で70メートルと、経験したことがないような暴風となるおそれがあります。 鹿児島県には、暴風や波浪、高潮の台風の特別警報を発表する可能性があります。その後、台風は九州をゆっくり進み、来月2日にかけて、西日本から東日本を縦断する見通しです。 台風を取り巻く発達した雨雲がかかる九州のほか、台風周辺の湿った空気が流れ込む、太平洋側では広く激しい雨が降りそうです。奄美と九州と四国では、線状降水帯が発生し、大雨災害の危険度が急激に高まる可能性があります。 29日昼にかけて予想される雨量は、九州南部で600ミリ、九州北部と四国で300ミリ。さらに、30日昼にかけて九州南部で600ミリ、九州北部で500ミリなどと、記録的な大雨になりそうです。 九州南部に、大雨特別警報が発表される可能性もあり、土砂災害や河川の氾濫などに最大級の警戒が必要です。