キャリア最後の全米を終えた2人の名手。ティームは「一瞬一瞬を楽しもうとした」、シュワルツマンは「本当に感謝している」<SMASH>
また同日のシングルス初戦では、25年の母国大会での引退を表明している元世界8位のディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン/現244位)も、ベテランのガエル・モンフィス(フランス/元6位/現45位)に7-6(2)、2-6、2-6、1-6で敗退。 試合後の特別インタビューで最後の全米を終えた身長170センチの“小さな巨人”は、涙を流しながら言葉を振り絞り、ファンへの謝意を交えて次のように語った。 「話すのは難しい。申し訳ないけど、僕はよく泣くんだ。でも今は泣くべきじゃないね。強く振舞わなくちゃ。僕がこの全米でプレーするのは11年連続になる。今日は素晴らしいプレーができた。 でも今日もその前の年も、ここにいる全てのアメリカ人、ファンの皆の声援は素晴らしかった。なぜ彼らが毎年そんなに僕に良くしてくれたのかはわからないし、自分がそれに値するかどうかはわからないけど、ここにいられた全ての年に本当に感謝している」 類まれなるストローク力で男子ツアーを牽引してきたティームと、シュワルツマンのプレーがもう見られなくなるのは何とも寂しい限りである。だからこそ残りの大会での2人の雄姿をしっかりと見届けたいものだ。 文●中村光佑