富士通、大逆転で17大会ぶり女王!! MVP宮沢夕貴主将「若手が頑張ってチーム力が上がった結果」 皇后杯全日本選手権/バスケ
バスケットボール女子・皇后杯全日本選手権(15日、代々木第二体育館)昨季Wリーグ女王の富士通が65-55でアイシンを下し、17大会ぶり4度目の優勝を果たした。終盤まで主導権を握られていたが、残り3分18秒で逆転すると、パリ五輪代表の宮沢夕貴主将(31)の3点シュートなどで一気に差を広げた。チーム最多21得点と11リバウンドで「ダブルダブル」を達成した宮沢がMVPに選ばれた。 大逆転劇だった。第4クオーター中盤、富士通は48-53から宮沢のフリースローなどで追い上げる。残り3分18秒にSG江良萌香の3点シュートで55-53と初めてリードすると、さらに宮沢の3点シュートなどでアイシンを一気に突き放した。 「ホッとした。この大会を通して守備で我慢できた」。MVPに選ばれた宮沢が振り返った。 我慢の末に17大会ぶりの頂点をつかんだ。今季のWリーグではアイシンに4戦全勝。すべて20点以上の差をつけての圧勝だったが、この日はPG町田瑠唯が厳しいマークを受けた。相手の高さを生かした攻撃に苦しみ、第3クオーター序盤には12点差をつけられていた。「守るべきところを守れなかったのは課題」と主将は振り返ったが、後半は修正してわずか17点に封じた。 宮沢にとっては富士通移籍から3年連続準決勝敗退の後、ようやく手にした栄冠だ。今季は皇后杯とリーグの2冠が目標で「一つ目のタイトルを本当に取りたかった。若手が頑張ってチーム力が上がった結果」と手応えを実感。もう一つの目標達成へ、照準を合わせた。(只木信昭)