居酒屋こそ「理想のダイエット食堂」!?管理栄養士が居酒屋で食べてほしい「腸活おつまみ」とは
ダイエットも健康も美容も「腸」が大事。自炊しなくてもお手軽な居酒屋こそ、豊富な「美腸活メニュー」がそろった理想の「ダイエット食堂」。せっかくの食事は楽しみながら健康の時代。欲張りなあなたに! ダイエット中だから居酒屋へ行くのは控えている…だとしたらもったいない! 居酒屋こそ「理想のダイエット食堂」。中でも、ダイエットにとって欠かせない「腸にいい食」のワンダーランドなんです! やっと自由に外食が楽しめるようになった今、気の置けない仲間と、のんびりとひとりで。 誰もが馴染みのある和食を中心としたシンプルな料理と手頃な価格設定。この居酒屋にしかない肩の力が抜けた雰囲気こそ、「ストレスから解放して副交感神経を働かせる」=「腸を動かす」重要なファクターです。 身近な「腸活スポット=「居酒屋」を気分新たに楽しんでみませんか? 〈写真で見る〉管理栄養士が居酒屋で食べてほしい「腸活おつまみ」3つ ■食べてほしいメニューは①漬物、②納豆、③海藻・きのこ&豆腐サラダ ■■身近な「美・整腸食」がやせ体質をつくる! 太る、太らないは腸内環境で決まる!そう言っても過言ではありません。 腸内環境が美しければ、極端に太ることはないのです。そして、不調に悩まされることもグッと減ってきます。 居酒屋には腸内環境を美しく整える整腸食が豊富。代表的なメニューは、冷奴、糠漬け、納豆、わかめやノリなど海藻たっぷりサラダ。こんにゃくやしらたきが入ったもつ煮込みも実は腸活メニューです。 ■食欲を抑制する「善玉菌」と食欲の暴走を煽る「悪玉菌」 私たちの大腸には善玉菌と悪玉菌、2種類の腸内細菌がいます。 「善玉菌」は、血糖値の急上昇を抑制し、中性脂肪をつくりにくくすると同時に、ホルモン分泌に影響を及ぼして、食欲全体を抑止する働きがあります。対して「悪玉菌」は、タンパク質を腐らせて毒素をだし、免疫力を低下させてしまいます。すると、自律神経が乱れてストレスを起こし、食欲が止まらなくなります。また、少量の糖質でも血糖値が乱高下しやすくなります。 ■つまり「腸の中の善玉菌を増やすことが太らない秘訣」ということ もうお分かりのように、先ほど紹介した居酒屋のメニューには腸の中で善玉菌を増やす上で有効な食材がつかわれているのです。 例えば、納豆に含まれる「納豆菌」、糠漬けなど漬物に豊富な「乳酸菌」などの微生物は、悪玉菌を抑制し、善玉菌を増やしてくれます。 そして、その善玉菌を増やすエサが、漬物や豆類や海藻に含まれる「食物繊維」そして「オリゴ糖」なのです。 ■食物繊維2種:水に溶ける「水溶性」と水に溶けない「不溶性」。ダイエットには「水溶性」 水溶性食物繊維は水に溶けてゲル状になると胃の中にある食べ物を包み込み、糖質の消化吸収を穏やかにして、血糖値の急上昇を防ぎます。また、コレステロールなどの余分な脂質の吸収を抑える働きをします。 先ほどご紹介した、海藻類やなめこ、長芋、オクラなどのなどはこれらが豊富。これらを酢の物や味噌ドレッシングで一緒に食べるとさらに腸活効果があります。 ■タンパク質が多い食事のひとは、「悪玉菌」が増えやすい!? 上記の通り、悪玉菌はタンパク質と反応して毒素を出します。 特に肉類の動物性脂肪は飽和脂肪酸の分解の段階で毒素を排出することがわかっています。 タンパク質は必要な栄養素ですが、肉類に偏った過剰摂取には超注意。植物性タンパク質の発酵食を積極的に選択すると、腸内環境を美しく保ったままタンパク質補給も叶います。例えば、肉類を食べるときには発酵調味料、もずく酢や塩麹サラダ、季節の漬物や味噌煮などを一緒にチョイスするとバランスが取れます。 いかがでしたか?どれも居酒屋の定番メニューばかり。腸活には、迷わず注文してほしいメニュー1品です。 ライター/松田真紀 管理栄養士。日本抗加齢医学会認定指導士。アスリートフードマイスター3級。女子栄養大学卒業。1994年、明治乳業株式会社入社。その後、電通など広告代理店勤務を経て、2014年、スポーツと健康に特化した「食プロデュース」を行なう株式会社バードワークス設立。自ら18才から15年以上20kgの体重増減、摂食障害に。苦しいダイエット生活の末辿り着いた、外食、コンビニ、レンチン、OK!ラクして食事を楽しむダイエットを提案する管理栄養士として300以上の施設団体など多方面で活躍中。著書『居酒屋ダイエット』(三笠書房)。
松田 真紀