安倍派関係先、週前半捜索へ 特捜部、議員聴取も継続
自民党安倍派(清和政策研究会)の政治資金パーティーを巡る裏金疑惑で、東京地検特捜部が週前半にも政治資金規正法違反の疑いで派閥側の関係先への家宅捜索に乗り出すことが17日、関係者への取材で分かった。還流を受けた議員への任意の事情聴取も続けた。裏金は最近5年間で総額約5億円に上るとみられ、特捜部は派閥の資料や聴取内容から裏金づくりの解明を進める。 安倍派ではパーティー券の販売ノルマを所属議員に課していた。それを超えて議員が集めた分を、政治資金収支報告書の収入に記載せず裏金として議員側に還流。支出にも記載せず、受領した議員側も収入として収支報告書に書いていなかったとされる。 特捜部は先行して派閥の会計責任者や、還流を受けた議員側の秘書らを聴取。数十人の応援検事で態勢を整え、還流を受けた議員本人への聴取に着手しており、還流分の不記載に関する認識を確認する。 派閥側は捜査に協力的とされ、特捜部は受領側議員のリストなど、多くの資料を入手しているとみられる。ただ還流額が巨額で悪質性は高いとみて、強制捜査を実施する方針だ。