“最下層”でも性能十分 新型「MacBook Pro」先行レビュー M1 Proユーザーから見たM4モデルの実力は
M1 Proから“クラスダウン”でも乗り換えに最適
実は筆者はM1 Pro搭載のMacBook Pro 14インチモデルを使っている。 基本的にはテキスト作業が中心で、写真も2Dのみ、動画を編集することもあるが、YouTube用なのでそれほど高解像度のものではない……という筆者の場合、現状のモノサシでいえば、さほど高い性能は必要としていない。 しかし、資料をたくさん広げて原稿を書くので「2枚以上の外部ディスプレイ接続」は譲れない。そんなわけで、M1 Pro搭載のMacBook Pro 14インチモデルをチョイスした。M2 Pro、M3 Proが登場したが、そもそも処理能力的にはM1 Proで十分だったので、買い替えずに今に至っている。 しかし、M1 Pro搭載のMacBook Pro 14インチも発売から3年。Apple Care+も切れたし、バッテリーも劣化して少し持続時間も短くなってきた。今、設定から「バッテリーの状態」の「大容量」を見たら85%になっていた。「最大11時間のワイヤレスインターネット」という性能だったから、それが9時間あまりになっている勘定だ。 筆者が、今回のM4 MacBook Proで一番注目してるのは、Thunderbolt 4が3ポートになり、外部接続ディスプレイも6K以下を2枚まで接続可能になったというポイントだ。これなら筆者のニーズに合う。ディスプレイの最大輝度が上がったLiquid Retina XDRディスプレイ、フォースキャンセリングウーファーを備えた6スピーカーという、ディスプレイとオーディオの性能の高さもそのままだ。 HDMIポートやSDカードスロットも利用できる。デジタルカメラで取った映像を取り込むのにSDカードスロットは欲しいし、人前でプレゼンテーションする時に、アダプターを介してしかHDMIを接続できないと万が一接続にトラブルがあった時に困る。これらのポートがあることは筆者にとっては地味に重要なのだ。 さらに、ベンチマークを取ってみるとご覧の通り。M4無印の性能は、あらゆる面においてM1 Proの性能を超えているのだ。 筆者も使ってるM1 Proに対して、CPUシングルコアで約65%、CPUマルチコアで約69%、GPUメタルで8%の性能アップしている。隔世の感があるといってもいい。 ちなみにこれは単にチップ性能だけでなくコア数の違いも影響している。筆者のM1 Proは高性能コア6、高効率コア2の8コアモデル(高性能8コア、高効率2コアの上位モデルもある)だったのだが、M4は高性能コア4、高効率コア6の10コア。 無印のM3と同じく高性能コアは4コアだが、電力効率の高い高効率コアを増やして、電力消費を抑えたままより多くの処理を行えるようになっているのだ。 また、M1 ProのGPUは14コア、M4は10コアと、GPUのコア数は大きく減っているのだが、それでも処理能力において上回るほど性能が向上しているのだ。