全長4mに「FR」採用! トヨタの本格スポーツカー「S-FR」は今後に期待!? “6速MT”搭載した「小型クーペ」のコンセプトに注目! 実用性も備えた「4人乗りモデル」とは!
トヨタの小さな「軽量FRスポーツカー」!
2015年に開催された「第44回東京モーターショー」でトヨタは、走る歓びと使う楽しさの新たな可能性を提案する、複数のコンセプトカーを出展。 その中の1台である「S-FR」というクルマはとくに高い注目を集め、現在も語り継がれる存在となりました。 【画像】カッコいい! これがトヨタの小さな「軽量FRスポーツカー」です(28枚)
このS-FRとは、コンパクトなボディに本格的な走りのDNAを秘めた、FRレイアウトのライトウェイトスポーツカーです。 当時のトヨタは「日常の足として使う中にも、走る楽しさを求めた」と発表。 エントリーモデルならではのシンプルさを持ちつつ、爽快な走行性能を備えているのがS-FRの特徴です。 エクステリアは、大きなグリルと吊り上がったヘッドライト、やや長めのノーズが特徴で、ボディサイズは全長3990mm×全幅1695mm×全高1320mmとコンパクト。 しかしレイアウトを工夫することで、大人4人が乗車可能という優れた設計を採用していました。 日常で使用する際には、走行時の「快適さ」も気になるものですが、S-FRでは前後の重量配分とサスペンションを調節することでコーナリング性能性能を高めるなど、最適な走行環境と快適性のバランスを追究。 搭載するパワーユニットの詳細は残念ながら明らかになっていませんが、トランスミッションには6速MTが採用されていました。 軽量かつコンパクトなボディや本格FRレイアウトという点を踏まえると、仮に実用的なエンジンが搭載されていたとしても、ライトウェイトスポーツカーらしい爽快な走りが楽しめたでしょう。 そんなS-FRは、発表直後から市販を希望する声が多く上がり、トヨタも市販化に前向きな発言を見せていました。 しかし、トヨタのラインナップ内にFRスポーツカーとして競合する「86」などがあったためか、S-FRの開発は中断したようで、現在まで市販化は実現していません。 ※ ※ ※ 2023年の「ジャパンモビリティショー」では、トヨタグループ内のダイハツが、S-FRと似たコンセプトのコンパクトFRスポーツカー「ビジョン コペン」を発表するなど、「もしかすると……」という期待を抱かせる展開がありました。 かつて競合が心配された86も、現行の「GR86」では排気量を2400ccに拡大しており、S-FRとは異なる道に進んでいます。 果たして、クルマを運転する楽しさを教えてくれるトヨタのライトウエイトスポーツDNAを継承するクルマが登場するのか、今後の展開に注目です。
大西トタン@dcp