「おまえ降りろや!」市バス運転手に“カスハラ” 乗客の男(25)逮捕 1人のカスハラが40人以上に影響を及ぼす事態に・・・ 名古屋・名東区
中京テレビNEWS
10月、名古屋の市営バスで運転手が運行中のバスから降りざるをえない事態に追い込まれたことが分かりました。原因となったのは、乗り込んできた男のカスハラ行為。逮捕にまで至ったその行動とは。
通勤や通学などで多くの人が利用する名古屋市営バス。その車内で10月、ある事件が。
名古屋市交通局 猪高営業所 山崎優副長: 「いきなり乗ってきて、身に覚えのない言いがかりをつけられ、運転手も驚いている。この方何を言っているんだろう、という印象だったと聞いています」
10月20日の午前9時40分ごろ、バスに乗り込んできた男が運転席に詰めよると、「駆け込み乗車すんなっていつも言っているのおまえだろう。おまえ降りろ、おまえ降りろや」と、突然、怒鳴りつけたといいます。
見かねた他の乗客が止めに入ると男は暴行を受けたと自ら警察に通報したのです。 この影響で待機することを余儀なくされた運転手は営業所に連絡するためバスから降りることに。 当時乗客は40人ほど乗っていましたが、運転手が降りてしまったため、次に来たバスに乗り換えたということです。 影響が広がった“カスハラ”行為。 市バス利用者: 「たくさんの人が利用しているわけでしょ。時間で行動している人もいる。人の迷惑も考えてほしいよね」 警察は、バスの運行業務を妨害した疑いで職業不詳の大島颯人容疑者(25)を逮捕。 調べに対し、「あっています」と容疑を認めているということです。 警察は、名古屋市交通局から同様の迷惑行為について複数の相談を受けているということで、大島容疑者との関連を調べています。
運行業務を妨害されたこのバス、終点まで停留所6つ分の区間を残していましたが、運転が取りやめになり、乗っていた乗客40人は8分後にやってきた次の便に乗り換えを余儀なくされてしまいました。 そして運転手は事案の対応に追われて、1時間ほど乗務できない状態に。 また、このバスを待っていた人たちが、先のバス停にいたということで、来ないバスを待ち続けたことに。
また、取材によると容疑者の男は常習的にカスハラ行為を行っていたということです。 複数の運転手から「ああこの男か」という声があり、言いがかりつける行為はこれまでにも複数あったとみられます。 しかし、今回の逮捕を受けても、基準となるルールがないから「この人は今後、乗車拒否」と決めることは難しいということです。 愛知県ではカスハラ防止条例制定に向け、検討が進められているということです。