「保護猫活動支援に」大分県由布市の小6、色鮮やかな猫の絵を描いたTシャツや布バッグ販売…初の個展開催
色鮮やかな猫の絵を描いたTシャツや布バッグを販売し、収益で保護猫活動を支援している小学生がいる。大分県由布市の小学6年藤井天真君(12)で、保護猫団体への寄付額はこれまでに30万円ほどに上る。アーティスト「TENNEKO(てんねこ)」として29日まで市内で初の個展を開いており、「1匹でも多くの猫を助けたい」と意気込んでいる。(大山楓子) 【写真】「飼い主に愛され幸せに生きられるとは限らない」行き場ない犬や猫を預かる女性、漫画で実態描く
個展の会場は、父の契さん(49)が経営するカフェ「TOAST coffee roaster」で壁一面に作品が並ぶ。洗濯しても落ちにくい特殊な絵の具で一つずつ手描きしており、勇ましい顔をしていたり、大きなしっぽを持っていたりと、特徴が異なる。
猫を描くようになったのは、小学2年の頃に家族で保護した野良猫「ちびちゃん」が病死してしまったことがきっかけだった。それから「ちびちゃんを忘れないように」と猫の絵を描くようになり、レシートの裏面やメモ帳など、描ける紙を見つけては描いてきた。
通っているアトリエで2021年、代表の榎園歩希さん(46)から「保護猫のためにTシャツを売ってみない?」と提案され、「ちびちゃんのような猫を助けられるなら」と本格的に創作活動を始めた。これまでに5回ほどグループ展で販売。ほとんどの作品に買い手が付き、収益の半分を保護猫団体に寄付してきた。
今回は初めての個展で、約3か月かけてTシャツ30枚などを新たに制作した。Tシャツは1枚4500円。「猫を助けるために、僕にできることはTシャツを描くこと。まずは個展を頑張りたい」と話している。
個展は午前11時半~午後5時。問い合わせはカフェ(070・2641・5521)へ。